novel
□too fine life
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「 雨だね、 」
「 、不二は雨は嫌い? 」
学校も部活も休みの今日、幸村が不二の家にやってきていた
外は生憎の雨。
不二は降りしきる雨を窓辺から眺めている。
幸村は雨を見つめる不二をベッドに腰かけて見つめていた
「 ....嫌いじゃないよ。ただ雨が降ってると気だるくて、力が出ないだけ 」
「 ..それは嫌いてことなんじゃないの? 」
「 ...うーん、なんか、雨を見てると気分て憂鬱にならない?気力が沸かないて感じ?
なんかさ、そうなると普段は考えないようなことまで考えちゃったりさ、それで悩んじゃったりさ 」
「 ?。考えるて何をだい? 」
「 .....秘密 」
「 ...気になるじゃないか 」
眉を僅かに歪ませた幸村に不二は微笑みながら隣に腰をかける
「 ....未来のこと 」
ベッドに手をついていた幸村の手に不二は自分の手を重ねて呟いた。
「 その未来に俺も入っているのかな?(クス) 」
幸村は重ねて来た不二の手をとり自分の方に引き寄せる、それにより不二は幸村の方に寄りかかる形になった
「 君はどう思う? 」
お互いの唇が当たりそうなくらい近い距離で不二は幸村に問い掛ける
「 ....不二が考えてることと同じ、だよ 」
しばしキョトンとする不二だが
「 へぇ....同じなんだ。そうなんだー、君がそんな風に考えてたなんてびっくりだよ 」
不二は幸村から少し顔を離し、全然びっくりしてもいないのにさもびっくりしたなんてわざとらしく戯けて見せた
「 ふふ、勿論不二と同じだよ。ただ苗字を幸村と不二どちらにすればいいのかなて悩んじゃうけどね 」
「 ..... 」
戯けた不二に対して、さらりと会話を続ける幸村。心なしか不二の顔は少し赤くなっている
「 やぱ幸村周助のがあうよね。よし、決まりだ 」
「 .....幸村 」
「 不二、これで考えごとも悩みも解決だね。
...ほら、晴れた 」
「 ..え? あ、ほんとだ 」
ふと窓の方を見ると雨は止み、雲間から太陽が顔を出し始めていた
「 散歩でも行く? 」
「 ..うん。」
返事をしつつ未だ目線は窓の方を向いていた不二に幸村はクスりと微笑み不二の頬に軽く口付けた
すると途端に頬を赤らめて不二は幸村に向き直る
「 ..ゆ、幸村! 」
「 はは、不二は可愛いな..(クス)
さあ、行こうか 」
幸村は立ち上がり頬を赤らめて睨む不二に手を差し伸べた
「 ...仕返ししてやる 」
差し伸ばされた幸村の手をとり不二は立ち上がりながらぼそりと呟いた
「 不二の気分も晴れたね 」
幸村に連れられ、2人は部屋を後にした
勿論 手は握り合ったまま....
この先なにがおこるやら
悪いようにはならないさ
#END