×グレイ
□炎と氷の日常レポート@プレゼントと悪ふざけ
2ページ/7ページ
「いってえ・・・。てっめえ急に抱きついてくんじゃねえよ!!」
「悪い悪い。早くグレイに触りたくってさあ〜。」
えへへ〜とニヤケ顔のナツがぎゅうぎゅうとグレイを抱きしめる。
口では悪態とつきながらもグレイはほんのりと頬を染めていて、満更ではない様子だった。
ホンットあいつらバカップルっていうか・・・。
あとここがギルドってことを思い出してほしいんですけどー。
はあ、とため息をつくことしかできない。
すると、ナツの相棒である青猫のハッピーが私の方に近づいてきた。
「・・・いつかルーシィにもモテ期がくるといいね!」
「余計なお世話よ!!別に彼氏とかほしくないし!むしろリア充爆発しろ!」
少し哀れんだ目で見てきた猫を一蹴し、ハッピーが逃げていったのを確認してから視線をナツとグレイに戻す。
未だにぎゅうぎゅうと抱きしめあっていて終いにはピンクオーラまで見えてくる。
「グレイはあいかわらず素直じゃねえなあ〜」
「うっせえな!ほっとけっつーの!!」
「ま、そーいうところがかわいいんだけどな〜!!」
「だ、だからかわいいとかゆーなっ!!」
そんなバカップルじみたやりとりを続ける二人。
普段はクールでカッコイイことに定評のあるグレイも今では見事なまでにナツのペースにのせられている。
しかし、みんなこの状況に慣れてしまったのか、誰一人として気に留めるものはいなかった。
やっぱり私が気にしすぎてるだけ・・・?
ううん!!この二人は絶対バカップルすぎる!!
それにこの二人って小説のネタに・・・って違う違う!!
ネタとかそーいう意味で観察してるんじゃないってば!!
とにかく!私にはあの二人の日常をレポートに書いて提出する義務があるんだから!!
私は自分にそう言い聞かせて近くにあった水を勢いよく飲み干すと、
先ほどまでバカップルオーラ全開だった二人を睨む。