×グレイ

□叶わぬ願い
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いっそのこと死んだ方がマシなんじゃないかって、高いところから飛び降りようともしたけど

いざその場に立つと足が震えて一歩も動けなかった。

結局、自分一人ではなにもできなくて
気を紛らわそうとすればするほど悲しみは募っていくばかり

あぁ、俺はこんなにもナツのことが好きだったんだって思い知らされる。
でも、今更自分の心をどうこうすることもできず



ただ、いたずらに時間だけがすぎていった。















ナツが死んでから5年。


やっぱり俺はナツのことが忘れられなかった。
この頃から俺の中のものが少しずつ壊れていく音がした。
あんなに明るくてキレイだった世界が
     今は暗く不鮮明なものになってしまった。

俺の中の「感情」が1つ1つ消えていった。


眠れない日も多くなった。
二人用のベッドで1人で眠るのは想像以上に寒くて。
最初は涙で枕をぬらしたりもしたけど、今はもうその涙さえ
出なくなってしまった。









ふとした声は届かずに、君の隣を通り抜けていく。





伝えたいことは何一つ 君に伝わらないまま







君が居ないなんて嘘を映す鏡なんて俺が壊してみせるから







だからお願い・・・・・





                   オレの元へ帰ってきて。
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