†黒の協奏曲†
□第一声【黒の教団】
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少女は歩いていた。
黒いフード付きのロングコートを羽織り、首には白のマフラーを巻き付け、その華奢な身体で黙々と森の中を進んでいる。
顔はフードのせいで見えないが、フードから出た綺麗な黒髪と身体のラインは、美少女を連想させる。
『ティム...あれで良いのかな? 』
澄んだ声が森の中に響いた。
少女の声に反応するように、金色のゴーレムがパタパタと少女の周りを飛び回る。
『ここ以外...入口ないよね?』
少女は崖を見上げる。
20qは優に越える高さがある。
『...もうちょっと頑張ろ!!!』
そういうと
少女は小さくガッツポーズをし、躊躇うことなく崖を登り始めた。