ボカロ
□雨音
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side KAITO
―――――――
「……嬉しそうだね、レン君」
レン君が嬉しいと俺も嬉しいよ。
「……別に」
レン君は…俺のことが嫌いなのかな…?
俺はレン君のこと、大好きだよ?
それからレン君は
俺と一緒にいる時、何か考え事をしているようだ。
……今も、そう。
その時はいつも俺の目を見つめている。
強い意思を感じさせる 黄金の瞳。
何だか俺も目を逸らせなくて、じっと見つめ返す。
大抵リンちゃんが
レン君に飛び付いたりして、すぐに終わるけど
今日は俺たちしかいない。
だからずっと見つめあっていて
雨音が聞こえなくなるほどに互いに見いって
だんだん距離が近くなって
いつの間にか唇を重ねていた。