あやかし秘密の生徒会
□雅先輩への愛情弁当
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「私も…?ですが私は昼食を食べる習慣は…」
「私がおいなりさんやお弁当を少し用意します。私一人で食べてもつまらないですから、お願いです。一緒に食べてください」
「…いいのですか?準備までしていただいて…」
「味の保証はしませんよ?」
「おいなりさん…」
「雅先輩?」
「あ…有り難く頂戴致します」
雅先輩はにこり微笑んだ。食堂だから、本性がばれるといけない為に、丁寧語の雅先輩。その微笑んだ表情は本当嬉しそうで私も笑みがこぼれた。
次の日。私は雅先輩の好物おいなりさんを詰めた弁当と卵焼きや唐揚げが入った弁当を持ってきた。
(雅先輩…喜ぶかな…?)
私はワクワクする気持ちでいっぱいで、早く昼休みが来ないかと待ち遠しかった。
昼休み。
私と雅先輩は図書室の奥で弁当を広げた。図書室は飲食禁止だが雅先輩が誰も来ないし、奥はばれないからと図書室で食べることになった。
「先輩がおいなりさん好きだからおいなりさん作ってきました!」
「……!」
雅先輩は妖狐の姿になろうとしたが、私は戸惑いながら止める。
「雅先輩!駄目ですよ!!誰か来たら…」
「大丈夫だ。私の姿は力のない奴には見えん」
雅先輩は妖狐の姿になり、「では、頂こう」と口においなりさんを運ぶ。
「どう…ですか?」
ぱたり
ぱたぱた
ぱたぱたぱた
雅先輩のフワフワした尻尾が異様に揺れる。
「非常に美味だ」
…その尻尾見ればよくわかります。
「よかった」
「あかねも早く食せ」
「はい」
「うむ…この唐揚げも実に美味だ」
雅先輩は唐揚げを頬張る。
「よかったです。口に合わなかったらどうしようと思ってたんです」
「これは何だ?」
「それはですね、たこさんウインナーと言って、肉を加工した食品ですよ」
「ほう…これも美味だな」
そんな風に雅先輩はたくさん食べた。少食に見えるけれど結構食べるんだな…と意外な一面を知った。
食べ終えて、私は…
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