だぎゃー！
□０１１ アルテミスだぎゃー！（前編）
2ﾍﾟｰｼﾞ/7ﾍﾟｰｼﾞ
『熱き戦いに身を乗り出し 自分自身をも燃やすように 踊り狂え！
強き者達よ舞台に立ち 腕を振るって やってみせろ息が詰まりそうな駆け引き！
誰かが未熟な自分にこう伝えた』
『己を信じ、知りつくし、敵をも圧倒する気を…心に秘めよ！』
『言葉理屈では通らぬ、心と体で伝えよ！』
「なんて迫力なんだ…！」
「ふぅん…」
『ときめきがとまらない 追い求めていたこの感覚
強くなってるんだ だとしたら 存分に戦え！
そうだ正々堂々と！ 交わされる視線
白熱するバトルに 刺激を覚えて
そうさ一か八か！ 何が起こるのか
知るはずもない誰も 勝利の女神だけ 気まぐれで勝たせるんだ―――』
わっ、飛んでる！乗ってたＵＦＯの下はライトになってて、様々な観客席を照らし出す。
一瞬、ヒロと目があった。…手を振ってみた。
他の観客にも手を振り、そろそろ間奏が終わると思った頃に姿勢を正す。
『おさまらない武者震い 追い求めていたこの感覚
強くなりたいんだ だとしたら 大いに勝ち進め！
そうだ正々堂々と！ 向き合っている体
しのぎ削るバトルに 勝利を祈って
そうさ行き当たりばったり！ 誰が一番か
予測出来ない誰も 負けそうな奴でも 逆転で勝ててしまうんだ―――』
『猛者が集まるアルテミス！
だからどちらが勝つかなんて簡単に決められない、だからこそ面白い！
この日こそ、期待と予想外の展開に、全員笑ってみせようじゃないか！』
…どうか、みんなに笑顔は奪いたくない。
そんな気持ちを込めて、精一杯叫んでいる。楽しみたいと思う全員のハートに、届け…！
『登る階段に ゴールはまだ見えない
簡単には 辿り着けない それでいい それがいい
真剣勝負に 外道はない！
そうだ正々堂々と！ 交わされる視線
白熱するバトルに 刺激を覚えて
そうさ一か八か！ 何が起こるのか
知るはずもない誰も 勝利の女神だけ 気まぐれで勝たせるんだ―――』
……終わった。
歓声が、さっきより大きく響いた。
…これが……本当の本当にライブ成功ってこと……！？
「………ありがとうございましたぁぁぁ！！
今回歌っていただいた伊達マサムネも、アルテミスに出場します！
さぁ、今年もやってまいりましたぁぁぁぁ！！」
………………………………
『つ、疲れたぁ〜！』
「まだ始まったばかりです！
ちなみにマサムネさんはＢブロックで、出番までもう少し時間があるのでセッティングお願いしますね」
『はっはい！
…休んでられないのは分かるけど、まずはＣＣＭ探知でしょ……』
スタッフ専用通路が通れるから、良かったものの…あんまり怪しい動きはしたくないわ。
…いや、そんなの覚悟だわ！さて探しますか、と！
……会場を映すモニターを見る。
古城アスカ、ヴァンパイアキャット……なんて強いの……！
初出場にしてＡブロック優勝だなんて、でらすげぇや…！