だぎゃー!
□007 チャイナだぎゃー!
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ダックシャトルの凄さは、見た目だけじゃないことを証明したのはジェシカの案内。
会議などに使うブリーフィングルーム、広いお風呂、またまた広い女子と男子の部屋…それぞれに分かれている。
「そして、ここがダックシャトルのコックピットよ!」
普通航空機って人によって操縦する、ってことが常識だけど…ところがどっこい、ここでは自立型ロボットがパイロットなんだって!何それすごい…!しかも……
『かんわいい…!どえりゃあかわええがねぇっ!』
「ミノリ、名古屋弁!」
抱きたい衝動にかられたけどガマンしなきゃ、けれどかわええ…!目がハートになるがや!
「ここが研究室よ!
主に情報解析を行う部屋なんだけど、LBXのメンテナンスルームも兼ねてるわ。
普段はレクリエーションルームとして利用してね!」
部屋の中央には、LBXバトルができるようにDキューブが置かれている。これでいつでもバトルできるね…!
Dキューブを見て真っ先に燃えたのはバン。彼のLBX好きはよく、見てても分かる。
ジンにバトルを申し込み、すぐに始まった。
「エルシオン!」
「トリトーン!」
これはもしかして、アルテミスでの決勝みたいな緊張感…!
最強の2人の戦いに、息を詰まらしているのはヒロとランだけじゃなかった。…自分も、レベルの高いバトルを見て心の内で燃えていた。
「さすがだな、ジン!」
「君も……」
「2人ともやるわね…」
「これが世界大会アルテミス、ファイナリストの実力か…!」
「ディテクターと戦うためには、これぐらい強くないといけないんですね…」
『レベル、高くない…!?』
目に留まらぬ速さで展開されていくバトルに追いつけるわけもなく、どちらを応援すればいいのか迷いながら、勝負の行方を見守っていた。
LBXからプレイヤーに目を移す。…2人は、楽しそうに笑っている。これが本来の、LBXバトルの楽しみ……!
たとえレベルが高くても、何も縛られずに楽しんでバトルできる事の偉大さに、一瞬心が打たれた。バトルが加速していき、もっと心を燃えさせる。
見ていても、楽しい……!
しばらくして、夕日はいつの間にか完全に落ち、夜になっていた。
しかし中国の夜の町は、夜空よりライトが目立っていて輝かしい。特に…あの龍が昇っているような塔が。
水面に着地したのか、窓を見れば大きく水しぶきが飛び散った。
「メタモ!無事シャンパオに到着したモ!」
ついに、シャンパオだ…!
「ここがシャンパオか…」
「よーし、さっさと司令コンピュータを探そう!」
ランは身を乗り出して張り切る…が、ジェシカのCCMから誰かからの連絡が来る。といっても、長官からかな?
「そう……すぐ行くわ。
みんな、コントロールポッドルームに移動よ!」
いや、もしかして…オタクロス、とか?
緊急事態かと思いきや、見せたいものがあるそう…この前は、さくら☆零号機の自慢だったから今度もしょうもないものなんだろうか……
この間に眠っていたコブラはようやく目覚め、屈伸してから行動を共にした。