だぎゃー!
□006 ファイナリストだぎゃー!
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「3人とも、無事でよかった」
「はい!」
「彼のおかげよ!」
『彼と、彼のLBXに助けられたんです!』
NICS本部に戻り、ジンを紹介した。
Nシティ市民を代表して、長官が彼に感謝の言葉を述べた。
「ありがとう、海道ジン君。
君のおかげで娘達は勿論の事、Nシティも救われた。
Nシティ全市民を代表して、礼を言わせてもらう」
長官が手を差し出し、ジンと握手を交わした。
「僕はディテクターと戦うために来ました。
LBXでテロを行うことなど、許す事はできません!」
おお、かっこいい…よく見ると顔もいけ…じゃないじゃない!うん!
先ほどのようなすごいことを成し遂げて、しかも世界大会のファイナリストそのAと来たんだからかつてのライバルが助太刀!ってことだよね!
…そういえば、海道ってどこかで聞いたことあるような……
「強力な味方の登場ですね、センシマンの後半の展開を思い出します!
新戦士登場って、燃えますよね〜!」
はいはい、ジンをファイトマンと同一視してるんでしょ?
…ああああもうどうしてそう思っちゃうのかな私ったら!見すぎでしょどう思っても!
「確かにパワーアップだね!」
『…まぁ、強い人が味方に来たことが嬉しいのは本当だけどね!』
「ああ!」
日本で色々起きていることを知らずに、女子は女子で何かと盛り上がっていた。
「ねぇ、貴方本当にアイドルなの?何か歌ってるの?」
『えっ…いや、大したもの歌ってないよ?ホントに…』
「何言ってるの、この前のアキバタワーのライブ、大成功だってブログで書いてたじゃん!」
『あれはその!…テンション上げていくのが私のキャラだから、盛り上がるようなこと書けばいいかな〜って思ったり……』
女子に人気でもある戦国武将系アイドル、伊達マサムネのことについて問い詰められて苦笑している。
実際マジで売れているわけじゃないし、ライブだってオッサンが合いの手入れて歌ってただけだし。…だけどネットライブチケットは売れてたって言ってたなぁ……
「ほら、今歌ってよ!この前新曲出すって言ったでしょ!?」
『いつ!?…あっ、ブログか……
だけど…実はあの曲のレコーディング、今日になるはずだったのにいつの間にか忘れてたんだよね…
マネージャーは海外の映画撮影でしばらく日本から離れるって、事務所の社長に話したっきり何したか分からないし…
このままじゃ、CDの販売は中止…「うそー!?」
ラン、驚きすぎだけど…事実といったら事実なんだよなぁ。レコーディング無しでCDが出来るわけじゃないし、実際しばらくレッスン受けてないし。
「やだ、マサムネの新曲が出ないなんて!
じゃあ今歌って!ねぇ、ジェシカにも聞かせようよ!」
「そうね!ちょっと聞かせなさい!」
うわわわ、ずいずいと来た!
……これ…歌わないとダメフラグ?
…けれどここまで期待してくれる子がいるとなると…マイクを握りたくなるわよね。
『分かった!実はあの事件の日に発表した曲なんだ…TO社の、イメージソングとして発売される予定だったの!
聞いてください!「駆けよ戦士ども☆」』
もう一度しつこいほど言う……変な曲名だよね!