感謝感激!

□来訪者と戦国アイドル
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『アレは…なんていうか、その……
…まぁ大丈夫だ、今私たちが倒してるから!』

なるべく不安にはさせないように、はぐらかして話す。
マサムネは察したのか目を伏せて、こくりと頷いた。

意外だと思ったことは、テレビでは「戦ってますか!」とか「今宵は宴だ!」と声を張り上げているにも関わらずさっきのように腰を抜かして震えている姿というギャップだった。
あれはキャラ作りで、素はただの女の子だったりするのかな……

『……ふふっ』
『な、何がおかしいんですか!?』
『いや、戦国武将系アイドルならさっきのところは怖がらずに仁王立ちするのかな、って思ってさ……』

『わ、私!そんな度胸持ってません!
ただの女の子なのに…猫の前に火の輪を置いたようなものですよ……』


うわ、いい例え。確かに…彼女はライオンではなく、か弱い子猫そのものだ。

『つか、ここはどこなんだ……?』
『多分私の控え室みたいです!ほら、私のバッグがここに…』

机の上には、確かに一つのバッグが置いてある。「M.A」と……

……マサムネ.A…?
いいやいやいやまさか!伊達マサムネが偽名じゃないわけ無いだろ…!
彼女の本名の頭文字、か…?



『田宮さんどこにいるんだろ…連絡とれるかな?』
『…そうだ、ファブニールに居場所伝えないと……』

それぞれ、CCMを使って相手に連絡を取る。

「マコト!無事か、今どこにいるんだ!?」
『マサムネと一緒に彼女の控え室にいる……
敵が私たちを追ってるみたいなんだ!』
「わかった、じゃあその敵を追うぜ!
いいか、「いいぜ」と言うまで外に出るんじゃねえぞ!」
『ああ!』


『……いえ、無事ならいいんです!
観客の誘導お疲れ様です、私もそこに向かいますね!』

どちらも連絡が終わり、お互いに顔を振り向く。

『マサムネ、指示が出るまでこの部屋に待機だ』
『えっ!急いでここに出るよう言われたんです、急がせて下さい!』
『通路にはまだ敵がいるんだ、危ないだろ!』
『でも……!』


早く田宮さんと合流したい気持ちが早まって、ドアノブに手を伸ばし、鍵を開けて外に出る!
しかしそれと同時にリヴォルトのLBXが角を曲がり、マサムネをロックオンする!

((ヤバい………!!))
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