たいとる

□怖い夢見た
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あ、あれは?
えっ!?

律と唯っ!?
なにしてるんだ?

コソコソ話し?

笑ってる…あ、律がこっち向いた!
「律ー!りつぅー!」
大声で叫んだ。
「おー、澪。話があるんだけど。」

なんだ?
「え…うん。」
頷くと、律が私の腕を引っ張った。
「行くぞ、澪。」
いつもより少し暗い口調だった。
「…?」
私は疑問に思ったのだが、何も言わなかった。

そして、律の部屋にあがった。
いつもどうり、律はお茶を出してくれた。
気まずい沈黙が続いた。
先に沈黙を破ったのは律だった。

「私、唯と付き合う事になったから。だからわたしと別れてほしい。」
なんの躊躇もなく、迷いもなくはっきりとした律の言葉に、私の心は折れた。

「まっ、待ってくれ!!律!りつぅー!!」
すぅっと、白い霧が私の視界を悪くしていった。
それと同時に、意識も遠のいていった。


ハッ!

「…!?ゆ、夢…だったのか?」
朝起きると、私の体は汗だくだった。

私は、学校に行ったらこの事を律に
話そうと誓った。




「おーはよっ!…?澪しゃん?」
いつものお気楽な口調で話してくる律。
そんな律とは対象的に、私はどんよりした口調ではなした。
「あ、あのな、怖い夢をみたんだ…。」
あの事を話すと、律は「澪の事だからてっきりおばけとかと思ったよ。へぇ、私と唯がねぇ。」と、さっきよりも明るい律。

「そんな事あるわけ無いだろ。心配するなよー。澪は私の事信じてくれてないのか?」

「っ、そんな事ないよ!私は律を信じてる」
「ありがとう、澪。私も澪の事信じてる。」
よかった、と内心安心する澪。
律はそんな事する奴じゃないもんな。

「だよなっ!律、大好きだ!」
大きな声で叫んだ。

「うん、私も澪の事が大好きだ!」

2人で愛を確かめあったのであった。


怖い夢見た
(おばけじゃなくて。)
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