07/14の日記

16:26
理解者とあわれな男
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今日は朝から仕事が山積みだった。小さな組織に麻薬の取引場所日時などの設定から各組織のボスにそれぞれのメールを送り、毎度物を仕入れてる所をそろそろ変えようか考えている。
最近は、なめた目で見てくるので質が落ちたものを送り込んできやがる。そんなもんじゃ、商売にならねぇ。
あとは、新しい薬を作ってるウチの開発チームにも資料と案件を…ちっ、こんなもんサスがやりゃいいのに!
いや、俺がやらなきゃ意味がない。そんなこととっくにわかってる。わかってる…

気づいたら今まで使っていたパソコンが俺の足の下でひび割れている。あぁ、全部やり直しだ。あぁ、これ以上どうしたら良いって言うんだ。

俺はうざったい鉄の塊を思い切り蹴飛ばした。

煙草が手元にないのに気づいて開けっぱなしのドアの向こうへと行くと俺を見ていた女の気配がある。今は、それどこれでなく煙草を取り出してくわえて火をつけようとライターを目で探す、すると女が俺に火がついたライターを差し出した。
何てことねぇんだと女の手ごと取って火をつけた。

「ご機嫌はなおったの?」
「あぁ、最高の気分だ。」

気が狂ってると思ってるのか?
おかしい男と思ってる?
いや、哀れな男だと?

「お前には俺が、どう映る?」
お前はわかってるとでも言いたいように優しく笑った。


アッシュ&ローズ


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02:20
発狂おとこ止める女
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足下にあったパソコンを踏みつけながらアッシュが言った。
「あぁ!これ以上やってられるか!」アッシュはいつも以上に苛立っていたのは私にもわかること。私には何をしていたのかも、何に腹をたててあるのかも見当がつかないが、彼はひびの入ったパソコンを蹴飛ばすと私の傍まで煙草を探しにやって来た。テーブルの上の煙草を一本乱暴に取り出して、口にくわえた。
ジュッ、

という音をたてたライター。
アッシュの前に差し出すと彼は、やっと気づいたのか一瞬目を見開いて、そして、私の手ごとライターを持って煙草に火をつけた。
彼は煙草の煙を吐きながらニヤリと笑ってみせた。

「ご機嫌は、なおったの?」

「あぁ、最高の気分だ。」

彼が握る私の手が、少し痛むけど、これ以上被害が大きくならないように。

「…なぁ、お前には俺がどう映る?」

不安そうに揺れる野獣の瞳が、頼りなく弱々しかった。


ローズ&アッシュ



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