よろず短編集
□そんなんこんな
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「暑い……まだ春なのに……あ、でもそろそろ立夏か。」
「何、呻きながらごろごろしてるんですか?」
「あ、ナマエ来てたのか? ゴメン気づかなかったわ。」
「ゴールデンウィークなんかあっという間だよ。五月病にかかりますよ〜。」
「銀さんは五月病でいいんですゥゥ。家でごろごろしてテレビ見て過ごすのが一般的な正しいゴールデンウィークの過ごし方なんですゥ。」
「体中の骨がふにゃふにゃになって立てなくなっても知りませんよ。」
「ならねェもん。ぱっつあんはアイドルの追っかけ。神楽は友達と約束があるんだとよ。だから、銀さんはゆっくりと溜め込んだジャンプを読み返してるワケ。なんか、情熱が蘇るから。」
「はいはい。お好きに。」
「そういえばさァ……駅前にラーメン屋出来たらしいね。」
「へぇ……。」
「珍しく鶏系のダシが売りのところなんだってさ。コラーゲンもたっぷり、お肌に優しいという嬉しいオマケ付き。」
「………。」
「……しかも、アイスのデザートがタダなんd「ナマエちゃん、どこのお店だったかな?」
「現金だね、銀ちゃんは。駅前のスーパーより向こうの角にあるんだって。赤い暖簾のお店。」
「まぁ、今度、大きな金入ったら皆で行くとするか。あ〜胃拡張娘のこと忘れてたわ……どうすっかな」
「幸い大食いメニューもあるらしいから神楽ちゃんの分は心配いらないよ。30分で完食は楽勝でしょ? ……さてと。」
「ん、オイ。どこか行くのか?」
「買い物にでも。駅前のスーパー、乾麺安いみたいだから買ってくる。そうだ帰ったら、そーめんでも茹でようか?」
「ナマエ〜、ついでに苺牛乳三本。」
「良いけど、金は出してよ。」
「へいへい。」
「あのさ……ねぇ、銀ちゃん。」
「あ?」
「これで良かったのかな。だべっているだけで。」
「…………知らね。」
そんなこんなのある連休。
(ただ、だべってるだけ)
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