また同じ空の下で
□第三訓
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「行くぜヅラ」
「ヅラじゃない桂だ」
「なんでもいいよ、この際」
その男、銀色の髪に血を浴び
戦場を駆る姿は、まさしく夜叉
その少年、瞳に橙なる炎を灯し
大空のごとく、戦場の全てを包み支配する
その魂、まさしく
橙たる大空
−「銀さん…大空君…
アンタ達、攘夷戦争に参加してたんですか」
「あれ、言ってなかったっけ?」
「そんなこと一言も聞いてないけど!」
「戦が終わると同時に2人供姿をけしたがな。お前等の考えることは昔からよくわからん」
「俺ァ、派手な喧嘩は好きだが、テロだのなんだの陰気くせーのは嫌いなの」
「俺は喧嘩自体嫌いだから。全力で平和主義だし
第一、小太郎兄さんはいつまで引きずってんだよ。もう終わったことなのに」
目の前で女がネチネチだとか言う2人に、ホントため息がでる
「兎に角、兄さんはともかく俺は全力でお断り。探さなきゃいけないから」
「大空…お母さんはそんな子に育てた覚えはありません!」
「まず育てられた覚えがない」
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