テニス/短い夢2

□夏休み
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夏休みのほんの一週間だけ従兄弟の謙也が泊まりにくる。


「ケンヤっはよ起きぃ」

「いーやーやーっ」


このくそ暑いなか謙也はタオルケットを頭まで被って人のベッドで寝てる。マジで腹立つ。


「ケーンーヤーっお前の分のアイス食うで?」

「イヤヤっアイス渡さへんっ」

「ほなら、リビング行こうや」


小さく返事をすると謙也は俺の後をついてくる。


頭黄色いからヒヨコに見えて敵わんわ。


「ほれ、」


謙也に向かって俺はチューペットを投げた。


「おおきにっ」


謙也は直ぐに真ん中でパキッと割って半分を俺に渡す。


「なんや、半分でええんか?」

「お腹痛なるねん」


そう言いながらソファーにどかっと座る。




そして突然謙也は言った。


「俺、侑士のこと好かんわ」

「それは嘘やな」

「なんで嘘やって解るんや?」

「だって俺が謙也を好きだから」

「なっに恥ずかしいこと言うとんねん!」



言った謙也の顔も、林檎の様に赤かった



終われ


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