テニス/短い夢

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●月■日

「真田、なんか涼しくなることしてよ」

「うむ、少し待っていろ」

真田はベンチに座っている幸村を後にした。

真田が向かったその先は水道。

そこには一本ホースが。

それを持ち蛇口を捻り幸村目掛けて水を飛ばす。


じゃぁぁぁぁあ


「うわうわっ冷たっ??!」

「さーなーだー」


怒りに震える幸村に真田はさらに水をかける。


「鎮火ーっ!」

「ちょっ、もう止めてよっ。たんまたんま!」

「ふん」

「何誇らしげな顔してんだよ」

「涼しくなっただろう」


シャコシャコシャコシャコシャコシャコシャコシャコシャコシャコシャコ


ブシャアアアアっ


「ちょ、ほんてなんなの真田っ……あれ?」



「副部長止めてくださいよっ」

「生温いわーっ」

「真田ぁホースなんて汚いなりっ」

「仁王先輩のバケツもどうかと思うっす」



遠くでみんな水遊びをしている。

幸村はそれを見つめる。

それに気づいた丸井が幸村を呼ぶ。


「幸村くんもやろーぜ?」

「今行くっ、首あらって待っとけ真田」



中学生は夏場に水遊びをします。
校庭ぐしょぐしょで制服もぐしょぐしょで。

なんて馬鹿な生き物なんだろう。

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