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□バーチャル・ワー
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「コシマエー、今日はinするんか?」
『うーん、迷ってる』
「あんなぁ、めっちゃ強い化け物おってな、倒すの手伝ってくれへん?」
多くの子供たちの間で流行っている新感覚ゲーム「ノア」。特殊な眼鏡をかける事により精神のみがオンラインゲームの中へ行く事の出来るゲームだ。
彼ら、遠山金太郎と越前リョーマもその一人だ。
「うーんいいよ…行ってあげても…」
『よっしゃコシマエー、サンキューやでっ!!』
「…ッ!?……ちょっと遠山、電話口で叫ばないでよ」
『すまん、すまんつ』
麦茶を飲みながら越前は文句を言った。
『ほな、わい先に入って何時ものところでまってんで』
「わかった」
麦茶をぐいっと飲み干し机の引き出しから眼鏡を取り出す。パソコンの電源を入れて眼鏡をかける。自分のホームのIDとパスワードを入力し彼は異空間へと入って行った。
触覚、味覚、聴覚、視覚、感覚――全てがこの「ノア」によって支配された空間。なのでプレイヤーは端から見ると睡眠を取ってる様にしか見えない。
ログインしてまず越前は持ち物を確認した。
「うわ、回復剤もうないし…」
小さな腰ポーチを開き確認し、遠山に無線で連絡をした。
「遠山、先にショップ行ってもいい?」
『おん、構へんで』
「じゃあ、今からそっち飛ぶから」
ポーチの中からマップを取り出し仲間登録のされている遠山の文字を探しだしそこに人差し指を置くとエンターと言う文字が浮かんだ。それを越前はクリックした。
とたん、越前の体は文字化けしだしてその場から消えた。
数秒後には遠山のいる場所にたどり着いていた。
「会いたかったでー、コシマエっ」
「ちょっと抱きつかないでよっ!」
手を広げ抱きついてきた遠山を越前はやんわりとどけた。
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