〜20120315

□最後はライターじゃなくて
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任務が終わり夕暮れ時、若干寂しい木陰。
だが気に入っている。
その木陰に誰か居る。
タバコ吸ってるな…アスマか?

横からそっと顔を覗いた。
同期の名無しさんだった。


「お前また吸ってたのか
アスマ並み?」


名無しさんは一息してから、


「あそこまでは いかないよ」

「俺には煙草の良さがわかんねぇ。
体に悪いっつっても、もう何回も言われてんだろうな」

「ふん、例え食べ物が無かったとしても煙草があれば生きていけるわ」


いや、アスマ並みだろ。

飯=煙草、煙草=飯?


「そんな吸ってっと男にモテねーぞ」

「別にモテなくていいよ。」

「まぁ俺はもし好きな奴が吸っていようが関係ねぇけどな」


俺は何を言ってんだろう。
とりあえず寝っ転がった。
名無しさんのパンツが見えそうだ。
見たらめんどくさそうだから反対方向を向く。


「ライター付かなくなった」

「そら残念でしたね」


手を差し延べられたから、その手を掴んだ。


「ちげーよ!なにこの手は!
ライターだよライター!
甘いムードなんかさせないわよ!」

「お前まじムカつくし俺がライターなんて持ってるわけないだろ!
未成年だし!!」


「ですよね。
雨振ってきたよ。帰ろう?」


今度はライター目的じゃなく俺に手を差し延べた


「おう。」





end
 

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