〜20120315

□待ってる
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朝日が優しく感じる
それと裏腹に俺に突き付けられる現実は





「安心してよ、絶対帰ってくるからさ」


名無しさんは長期任務に出る
スパイとして他里に入るんだ


「絶対、な
何年くらいなんだ?」

「さぁー
場合によるけどあっちの里の様子みながら帰ってくる」




行かないでくれ

そう言いたかった
でも名無しさんより適任者は他にいない
それに言ったら名無しさんにも迷惑かかる
お互い思ってることも一緒で想ってることも一緒なのに
くそっなんでだよ



あん と書いてある門の手前
ちょっとうる目の俺
めちゃくちゃダセーじゃん


「ジガマ゙ル゙…
じゃあ゙ね゙」

「ぶっ」

「何わらってる゙の゙ー!シリアスなとこな゙のに゙ー!」

「お前…ブサイク…やべぇ…!」



かと言いつつ笑った拍子に目に溜まった涙は流れた



「泣くまで笑うことないでしょーが!かえせ!」

「なにをだよ」




俺は涙を拭いてやって
名無しさんを見送った
どんどん姿が遠ざかっていく



「死ぬなよなー!」

「死なねーよ!」



ほんとは君のいない生活なんて
苦しくて 苦しくて 苦しくて






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