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□play with toys
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「クッ」

だから剣城が笑うのも当然だ。
…当然だと思うのに釈然としないのは何故だろう。
俺が真っ赤なままむくれていると、剣城は起き上がって俺の未だ熱の引かない頬に手を添えた。


「頑張る貴方をもっと見たくて少しやり過ぎました。
土台、無理なんですからもう止めましょう」

は?
え…?今、なんて言った?

「なんだ『土台、無理』って!?
無理なんかじゃない!!俺だって男なんだぞ!?俺はヤれる!!」

あまりの言葉についさっきまで自分でも無理と思ってたことなんて忘れてしまう。
だってこれはいくらなんでも酷い!!
今日一日で散々酷い事をされたと思っていたけど、この一言が今日最悪の一言だ。
俺は掴みかからんばかりの勢いで剣城に詰め寄った。
俺の怒りの形相に、剣城は驚いたように片方の眉をぴくりと上げると、密接した俺たちの顔の間に人差し指を掲げた。


「ソレ。
気付いてないんですか?」

……ソレ?
傾けられた剣城の人差し指。
それの先を追うと、そこには俺の股間があった。
…先程の「リング」が装着された股間が。


「うわッ!いつの間に!?」

下腹部がやけにじんじんすると思ったら、なんの事はない。
こんな変なものが着いていたからじゃないか。
照れて自分の股間さえ直視しなかった自分に呆れてしまう。


「しかもなんだコレぇ!?」

先程にはリングに無かったものを発見してしまい声が裏返る。
なんだこれ?
なんで連なったリングの部分と革のベルトを繋ぐ部分に小さな錠が付いてるんだ?
こんなのさっきは無かったじゃないか!!


「すみません、一つだけ嘘を吐いてました」

え?え?ナニソレ、怖い!
突然謝罪を始めた剣城に、俺は嫌な予感しかしない。

「ソレ、本当はリングじゃなくて貞操帯なんです」

「…ていそーたい」

「はい。
だからこんな風にペニスを覆う形状をしてるんです。
これが着いてる限り、俺を抱くのはおろか自慰も無理ですから」

剣城の言葉が上手く漢字に変換出来ない俺はおかしいのだろうか?
ただ俺の頭を剣城の説明は右から左へと通り抜けていく。

「今日は貴方を拘束して束縛するつもりで来たので、実は鍵を家に置いてきてしまったんです。
…暫くはこのままで我慢して下さい」

「ハァッ!?」

ちょっと待ってくれ、今、『暫くはこのまま』って聞こえたんだが?
頼む、俺の聞き間違いであってくれ。


「おい!なんでそんな物をまた俺に着けたりしたんだ!?
しかもご丁寧に鍵まで掛けて!!」

「いえ、さっきの乱れに乱れた先輩が凄く可愛かったので、つい…。
すみません」

あれ…?これって反省してないんじゃないか?
剣城って表情が出にくいから神妙に見えるだけで実は全く反省してないような気がしてきた。

「つい…、って!それで許される問題じゃないぞ!!
明日の朝練はどうすんだ!?こんなんじゃサッカー出来ないじゃないか!!」

「朝練はロードワーク中心なんで大丈夫ですよ」

「大丈夫じゃない!!
これ、着けてるだけでじんじんするんだぞ?
走ったりなんかしたら…!」

「……感じてる姿を他の奴に見せたりしたら。
…………お仕置きですね」

え?え?ナニコレ??
なんで被害者の俺が剣城に凄まれなきゃいけないんだ?
しかもお仕置きって…。
今日みたいな事をやらかした剣城の事だ。
どう考えたって冗談じゃない。奴は本気だ。


「じゃ、じゃあ、今すぐ家まで鍵を取りに行ってくればいいだろ!?」

う、動揺が隠しきれていない。
少し震えた俺の言葉から、剣城の無駄な迫力に気圧されているのがはっきりと分かる。
それでも懸命に語気を強めてそう言うと、剣城は途端に相好を崩し、俺を引き寄せた。


「こんな状態じゃ外を歩けません。
鍵を取ってきて欲しいなら、先輩が鎮めてくれませんか?
……ここで」


そう言って剣城の指が挿入されたのは、勿論俺の・・・で。
さっきまで剣城と・・・をしていた俺の・・・は指なんか呆気ないぐらい簡単に飲み込んで。

そうしたら後は……。
…なし崩しだった。






「ハァッ…、感じやすく可愛い、霧野先輩!
…俺以外の誘惑から守る為、ク…ッ、これからはずっと、ソレを着けて、いてくれませんか…?」

「やぁぁぁーーッ!アッ、アッ!だめッ、それだめぇぇーーー…ッ!」

「…駄目?イイじゃなくて、ですか?」

「あんッ、…イイッ!イイの、…が、だめぇ…ッ!
またイっちゃうからぁ…ッ!
ヤァッ!…アッ、アッ、アーーーー…ッ」

「…約束、しましたからね…!
…クゥッ!!」
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