ほっと

□焦るオレと、拗ねるキミ。
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'




「ね、雅紀!

何怒ってるの?」



「……怒ってない」



「それ怒ってるって言うんじゃ…

…ッま!待ってって…!」



自分の家の玄関のドアを閉めようとすると、挟まる足。



「…翔ちゃん、足。

挟まって閉めらんないんだけど。」



「雅紀が閉めないようにワザと挟んでんの。

ね、教えて?
何に怒ってるの?」



ドアを閉めたら開けてついてきて、

車に乗っても勝手に乗ってきた。


家までの道もついてきて、今も、


玄関に入ったら勝手に入ろうとしている。




―別にイヤな訳じゃない。

怒ってる訳でもない。



拗ねてるだけ。

…最初は。




拗ねてやる!って思って
最初は拗ねてたんだけど、

どんどん翔ちゃんがついて来るうちに何故か、




……俺、怒ってんだよな…


…何でだ?
なんとなく後にも引けないし…




「―雅紀。」


「………何。」


「教えて?
今 雅紀さ、

怒ってる?それとも






……拗ねてる?」





「――…!」




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