ほっと

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'



「ね、ね、
 まつじゅん、



 ちゅうしよ?」




「「!?」」




ついに、

―俺の翔くんが壊れました。



「ちょ…!翔くん!?/
 いったいどうした…っ」



楽屋での驚くべき発言に、
俺だけでなく他のメンバーも口を開けたまま翔くんを凝視する。



「まつじゅん…、
 ダメなの?」



目の前のソファに座ってる翔くんは
至って真面目に俺を見つめる。



「ちょっと翔さん…
 何かあったんすか?」



いち早く復活したニノがそう聞く。



「え?
 松潤に言われたんだ

 "もっと素直になれ"って。」



―言ったよ確かに。…昨日辺りに。
でもさ、翔くん、

そういう意味なら、家ん中だけがいいっていうか…



「…まつじゅん?」



…少し首傾げたりしないでよ、

本当にしちゃいそ…



「あ〜〜っ!あと!

さっきっから言いたかったんだけど


相葉くん!」



「…ッひゃ!?な、なにっ!?」



急に呼ばれた相葉ちゃんが驚いて
翔くんに焦点を合わせる。



「松潤の、





 …俺のまつじゅんの

 トナリに座るなッ」



―衝撃。


あの翔
くんがそんな可愛いこと…っ



マンガだったら"ガーン"って文字が出そうな相葉ちゃんに、
翔くんはシッシッと、容赦なく手を下向きに振る。



俺と翔くんで毎朝一緒に来て、
さすがに楽屋でも一緒、というのは恥ずかしいのか

『少し離れた距離、でも俺がいつでも見れる席』である、机を挟んだ目の前の席に座る翔くん。

…たまに視線を感じるからね。


そんな俺たちを知ってか知らずか、
他のメンバーはいつも、ちょっと離れた場所に座る。


でも今日はなぜか
相葉ちゃんが俺の真隣に。



「っだ!だって!席空いてなかったんだもん!」


「―だとしても!
 わざわざ松潤のトナリに座らなくったっていーだろ!?」


「そんくらいいーでしょっ!
 別に減るもんじゃないし!」


「〜〜!でもヤダ!
 …なんか減りそう!!」


「ひっど!」



よくある言い争いも
俺が関わってると、なんか間に入り込めなくて
リーダーを見ると
ニノに寄りかかって欠伸を噛み殺してた。

…緊張感ねぇな、ホント。



「いいから退いてよっ」


「そこまで言うんだったら

 自分が松潤のトナリにいればいーじゃん!」







「〜っ
…分かった!」



リーダーがそんな感じだったら
俺も穏やかに見守ろうかなって。

そう思って翔くんを見ると

―真横にいた。



「わ、びっくり。」


「―まつじゅん!」


「あ?」



相葉ちゃんとの隙間に無理矢理入り込んだらしい翔くん。

―二人掛けのソファだから正直キツいんだけど、


なんか言いたい事があるらしい。


「俺!



 俺ずっとまつじゅんのトナリだから!」



可愛いなぁもう。



「これから?」


「そう!これからずっと!」


「収録中も?」


「そう!収録中も!」



クソ真面目な顔して
可愛い誓いを叫ぶ翔くん。


あー可愛い。


いじめたくなっちゃう(笑



「―でも残念。





 今日、しやがれ。」





「………。












――相葉あああぁあッ!!!!!」





可愛いすぎるよ翔くん

でも大丈夫



初めっから

俺のトナリは 君だけ


―だもん。 ねっ





end.

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