ほっと
□風
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外からの風が心地よくって
少しだけ開けておいたの
そしたらいつの間にか
寝ちゃったみたいで
結構強い風で目が覚めて
窓の方に目をやる
外は暗くって
家には1人
窓のカーテンが
床に雑に置かれたものに
あたる
不規則だし
風の音もする
カツンとか、カサカサッとか、
ビュオーとか、バサバサッとか
『誰かが歩いているみたい』
なんて変なこと想像しちゃったら
もう…
怖くって怖くって
さっきから後ろばっかり振り向いてる
誰かが這ってくるような…
木の揺れる音なんかも
聞こえて来ちゃって
怖さ倍増
窓を閉めに行こうにも
顔が向くだけで
身体は動かない
チラチラと振り返りながら
俺どんだけだよって思いながら
自然とケータイに手が伸び
自然と愛しい人の電話に
かけていた
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