ほっと
□風
2ページ/2ページ
RRR…
『もしもし?和?』
あ…
あなたの声。
「…じゅん、くん?」
『どーした?』
聞いただけで
さっきまでの怖さなんか
吹き飛んじゃう
「風が、ね…怖かったの」
『風?…あぁ今日は強いからね』
「怖かった…じゅんくん…」
『大丈夫?もーちょっとで着くから…』
待ってて?
そんな優しい声で囁かれちゃうと
風なんか、怖くなくなっちゃう
「だいじょぶ…早く来て?待ってる」
電話を切って
胸の中が幸せに
満たされてることに
気付いた
ポカポカしてきて
瞼が重くなってきた
潤くんが来るまで…と
心の中で唱えながら
俺は、幸せな
2度目の眠りについた
end.