クローズ、worst

□届かない手
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俺は死ぬ運命にあるらしい

毎度の事だ、俺の後ろにいる将五が叫ぶのは聞こえ、真横に車がいて、俺をはねるんだ。


そりゃー俺だって死にたくねーよ!
まだやりたい事はあるし、やり残したこともある!九里虎にもまだ勝ててねー!俺が死んだら周りの奴らが一気に武装を潰しに来るだろう!


だが、死んじまうならもう仕方ねーじゃねえか。受け入れるしかねぇ。


それでも俺は巻き戻っていた。


俺は喜んださ、もしかしたら死なない方法があるかもしれねー!

ま、それは無かったわけだが


皆が皆、同じ行動を取りやがる。清広も将太も、皆。つまらねーな、と思いつつも一人になった時には涙が止まらなかった。
そりゃそーだろ!!もう、会えねーんだ


少し違ったのは将五だった。
将五はどうにかして俺を助けようとしたんだな、色々していた。アイツも巻き戻ってるんだな

でもな、将五。お前は覚えてねーだろう。


お前が俺を庇ったりなんだりして俺が死なねーとな、必ずお前が死ぬんだ


そうするとまた巻き戻ってる。
将五は自分が死ぬ時、巻き戻ると覚えていないらしい。だからアイ
ツは俺が死ぬ事しか覚えていない。


ってこたー、あれだろ?アイツは死ぬべきじゃねーってことだ!


だからわざと俺は普段通り過ごした。きっと将五が受け入れた時、先に進めるんだろう。


だからな、将五、周りを恨んでやるな。


あの月を見ろ!綺麗だろ?
お前は恨みがましく見てるがな!あの月だってかなしーはずなんだぜ!なんたって人気者の俺が死ぬところを毎回毎回お前と見続けてるんだからな!
大丈夫だ、お前ならやっていけるさ七代目。俺が、武装が選んだんだ!そうに決まってるだろ?
皆に心配させんじゃねーよ、

お前はもうすぐ皆の兄貴分になるんだぜ!あ、俺の弟分が増えるな。その時は墓前に連れてきてくれ。煙草と一緒にな!
俺ァーこんなナリでも寂しがり屋だからよ!たまには思い出してやってくれ!
清広には迷惑かけるけどよ、お前が立ち直ってくれたら、いっぱい話してやってくれ。結局、アイツも俺と似たよーなもんだからよ!あんなツラして寂しがり屋とか笑えるよな、ハハ




普段通りに進んだその回、今度こそお別れかと思ったら将五が俺の前を走り、車に轢かれた。


なんでだよ、な
ぁ将五。俺は、お前に死んで欲しくねーんだよ




俺の涙はすぐに乾いて、また"今日"が始まった。
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