クローズ、worst

□鈴蘭におつかい!
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「…」
「どうした秀吉」
「…弁当」
「忘れたのか」
「…」


酷く沈んだ様子の秀吉。
あの飄々としている秀吉がこんなに落ち込むなんて、何事かとゼットン達が顔をのぞき込む。
いつもなら「気持ち悪ぃ」やらなんやら暴言を吐く秀吉だが、余程ショックなのか無表情で何も言わず佇んでいる。最早哀愁さえ漂っている。


「し、仕方ねえだろ秀吉。弁当忘れるくらいあるぜ。な、なぁコメ」
「弁当如きでなに落ち込んでんだよ。買ってくりゃいいじゃねえか」
「…如き?」
「あ?」
「如きって言ったかコメ崎テメェ」
「懐かしい呼び方してんじゃねえ!!なんだお前突然息吹き返しやがって」
「…弁当…」



また無表情になる秀吉にダメだこりゃ、と米崎が煙草に火をつけた。


ピロリ、と秀吉の携帯がなる。
恐ろしい速さで携帯を開く秀吉にドン引く米崎と軍司。



「もしもし…ちげぇ。忘れたんだ…あぁ?!持ってきたって、おま、来たらダメって何回…忘れた俺が悪いなわかったすぐ行く」

「…あのー秀吉さん?」
「テメェ等に構ってる暇はねぇ」
「おーい!!!」


ゼットンが
呼び止めるのも気にせず走り出す秀吉。事情を知るマサはひとり溜息をついた。




「名前!!」
『あ、お兄ちゃん!』


ふわりと笑う妹に安堵し、手元の荷物に目をやる。


「…悪かったな」
『ほんとだよー!とうとうお弁当いらなくなったのかなって思った!』
「…」
『今度忘れたらマサくんにしか作らないから!』
「ふざけんな」
『なら忘れないでね』
「…わぁーったよ」


よしっと笑って秀吉の腕に抱きつく。その様子に軽く笑う秀吉であった。






その様子を見た屋上メンバー



「あれ誰だ」
「秀吉の皮を被った狼か」
「秀吉は狂犬だろ。」
「ちげぇ女の方だ!!ぐぬぬ、秀吉のやついつの間にあんな可愛い…」
「ありゃ秀吉の妹だよ」
「「「嘘だろ」」」





















オチなし名前変換少なし、

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