目が覚めたら…誰だお前

□この世界について 2
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[さ、じゃあ何が聞きたいの?]
『実くんはなんでこんな所にいんのー?』
「待って取り消せ。ここの餓鬼共はなんなんだ、人のトラウマばっか抉って来やがる」
[お答えしまーす。まず僕の事だね]
「取り消せや」
[僕はそこら辺で子供が轢かれそうになってたから助けに行ったら僕が轢かれちゃったんだよ。]
「無視した上に阿呆か」
[そしたらその子ここの幽霊だったんだよねー、やんなっちゃうよ]
『うわぁ災難でしたお疲れ様でした』
「それで済ますお前よ」
「だって俺と名前だったら轢かれても、なぁ?」
『80?以上じゃなきゃ死なないよねー』
『「えへへぇ」』
「ただし轢かれて異世界には飛ばされると」
「やめろ天地思い出したくねぇ」
[時間ないからちゃっちゃと行くよ。ここの子供達、の事だね]


実くんは一旦そこで言葉を止めて、少しだけ緊張した顔でこちらを見た。


[…ここの子供達は、それぞれトラウマや、家庭に事情を抱えて死んだ子達の集まりだよ。]
「家庭に…?」
「最初の子もそうだったけど、さっきのも?」
[さっきの子は虐待でトラウマを抱えて死んだ子。そのせいで性格
が歪んでしまったんだ]
「…ありゃー歪んでるどこじゃねえな」
『』チラッ
「」チラッ
「おう月島双子何が言いてぇ並べ。」
「いや天地も、なぁ?」
『やめなよ花!寿の性格が歪んでるマジで悪役面だなんて皆知ってるよ!!』
「腕がいいか足がいいかそれとも肋か?」
『すんません』
[ちょっと!時間ないから!]
「まだなにか続きが?」
「話せるのか?」
[僕は本当は質問もヒントも出しちゃいけない、バレちゃ駄目!バレたら…僕はもうここから出れなくなるから。だから、]
『大丈夫大丈夫実くん』
[え?]
「お前ももう友達だ、一緒に出るぞ!だから自分の事だけ今は考えろよ!」
[…今更だけど僕怖くないの?]
「怖くないよ」
『可愛く思えてきた』
「怖いわ」
「襲ってくるゾンビよりマシ」
「興味が無い」
[ねぇ!天地くんなんなの?!天地くん僕の傷抉ろうとしてない?!]


そんな感じで話していたら次の家の前。さぁ、気を引き締めていこう

中に入ろうと扉に手を当てる前に、実くんが全員に囁くような声で言った。


[1日終えるまで我慢して
要求には答えて
遊びだと自覚し
て]


この家には僕は入れない。また、ここで全員で。いってらっしゃい


そう手を振った。彼が言った意味は解らない。私が解っていないから花や火神はきっと解っていないだろう。なんせ馬鹿だからね!!


行こう。そう、扉を開けた。

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