休暇なう

□いちわ
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「おい!また親父が酒呑んでんぞ!」
「もう!親父様ったら何回も言ってるのに……」
「名前!止めてらっしゃい!」
『いえー、多分船長は止まりませんから』


おはようございます、苗字名前です。はい。死神やってます。十一番隊第四席ってクソ面倒な位に付いてる、私ですが、今どこにいるかと言うと瀞霊廷でも尸魂界でもありません。




“「事態は火急である」”


重國の野郎が隊首会を開いたのはつい先日。黒腔内部に妙な光が見える、と解析を進めていた涅が言った。カメラをその光の元にぶん投げて見れば私達が知る現世とはまた違う現世だと言うことが解った。言うに異世界。そこに虚達が流れ込んでるそうな。
一応そこも現世は現世だ、人間がいる。黒腔という事はあちら側と何か問題が起こる、という事も考えられたが藍染がいない今虚圏側とは一旦休戦、という形になっている。


“「って事だ、名前、爺さんがお前行けってよ」”



そんな馬鹿な。


なんで私なんだよ。ふざけんなよ。こっちはこの前の戦争中溜まった書類片付けてんだよ。しかも私1
人かよ。そんな流れ込んだ虚殺りまくれるわけねーだろ。

戦争があった後だからこそ隊長格は人員割けないし何が起こるか解らない現世なので腕っ節が欲しい。=私。あの野郎帰ったら殺す。お茶ぶちまかす。


涅に開いてもらった黒腔を潜り、一気にその光の元へ。空から落ちているようだが、一面の海。おい海しかねーとか言うなよ。そう思っていたら島を発見したのでそこに降り立った。圧縮していた義骸に入り、賑やかな方へ向かえば村があった。

実は漂流してしまってと嘘を吐き、人の良い村長に世話になった。そしてこの世界の事情を把握し涅に送る。どうやらこの世界は霊子が濃く、ただの人間も霊力が強い。虚の餌場だなここ。海賊だとか海軍だとかが蔓延るこの現世では力の強いのが特に霊力が高いみたいだ。この前来てた海軍大佐?だか大将だかが高かったから。そうしているうちに私が考えたのはこうだ。

人の多い海賊船に乗ったらそれに釣られて虚来るんじゃね?海軍?正義なんて柄じゃねえ。


そうと決まれば海賊船に乗り込もう。海賊来ねえ。色々聞けばこの村は白ひげという海賊のシマだそうで、守ってもらってるのだとか。その海賊は世界最強だとかなん
とか聞いてるうちに自分でも会いたくなったから少し涅に小細工をさせた。



結果、まんまと白ひげ海賊団の雑用として乗り込んだのである。
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