休暇なう

□ななわ
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久々の襲撃です。今はニューゲートのお部屋でのんびり酒を煽って


「んじゃないわよ!!!」
「毎回お前緊張感なさすぎだぞ!!」
『船長、この酒美味いっすね』
「あぁ、この前赤髪が持ってきた酒だァ」
『あぁ、あの時の宴会の』
「親父様も名前も、襲撃の時はお酒はやめてくださいよ……」
「グラララ!!いいじゃねぇか、すぐに終わる」
『美味い酒は隙あらば呑まねば』
「もう……」
「諦めろ、この2人に酒やめろったって止まんねえよ」


それでも許せているのはまだ白ひげの体調が良くなってきているからなのだが。緊張感のなさはもう仕方ない、いつもの事だ。



戦闘が終わったらしい、特に怪我人も出ず終わったらしいのだが、なにやら難しい顔をした男共。


「あー……ナースか名前、ちょっと頼まれてくれないか」
『どーしたんですイゾウさんそんなサラダ食べたら芋虫噛んじゃったみたいな顔して』
「やめろお前想像したら吐く」
「違う表現あっただろぃ」
「ちょっと困った事になってな」


困った事?と首を傾げれば甲板の方から金切り声が。……あぁ確かに厄介
そうだ。

急いで甲板に向かえば薄汚れた格好の女と、息子だろう男の子。そして女はその息子を抱きかかえ、首筋にナイフを当てがっていた。周りが止めているからまぁ、そういう事だろうなぁ。


「やめなさい!!」
「アンタ等に危害は与えねえ!!」
「五月蝿い五月蝿いうるさいうるさい!!!!海賊なんか信用出来るか!!!」


チラッと聞いた話では襲撃してきた海賊船は奴隷を扱っていたらしく、今まさに売りに行こうとしていたが奴隷が足りないので決死の覚悟で挑んで来たらしい。阿呆かよ。
そしてこの家族も奴隷になりかけ、まぁ酷い扱いだったんだろうな。そりゃ息子殺して自分も死にたくなるよ仕方ない。普通に聞く海賊に殺されるくらいなら自分で殺すのも愛情だよなうん。知らんがな。


そう思っていたら、思わぬ方向の言葉が出てきてこの場の雰囲気が一気に凍り付くのだが



「この子を売りたいなら今解体してやるわよ!!」
「……は?」
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