休暇なう

□いちわ
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「親父!!酒は控えろって言っただろ!」
「固ェ事言うんじゃねえ」
「そんな事言って体調が、あー!」
『エリザさん、点滴持ってきますね』
「あぁ、ごめんね名前。お願いするわ」


白ひげ、エドワード・ニューゲートはなかなかデカい男だった。身体だけじゃなく。
そりゃーもう熱心に乗せてくれー乗せてくれーと頼み込めば最後には折れ、「乗るからにゃおめぇは俺の娘だ」と受け入れてくれた。ごめんニューゲート。私アンタより年上。

村長に聞いた通り、白ひげ海賊団はなかなか雰囲気がいい。全員が家族。素晴らしきことかな。たまに小競り合いがあってもすぐに仲直りする。兄弟喧嘩ねぇ、いいね。朽木隊長も憧れたりしてるあの兄弟喧嘩。無理だなアイツそんな事出来ないわルキアloveだから。そんなこんなしながらもうこの船に乗って1ヶ月が経つ。面白い事にこちらの時間の流れと尸魂界の時間の流れがとても違いがある。涅がニンマリしてた。こちらで1ヶ月経とうが尸魂界は2日経っていないのだ、1度もしやこちらにいれば尸魂界との時間の流れの違いに酔うかもしれないと心配したが、涅が言うには鈍い私なら大丈夫だそうだ。ぶっ殺すぞ。


私は義骸に入ってる最中とにかく普通の人間らしく振舞っている。変にこちらで目立てば動きにくい事この上ないからだ。
戦闘も出来ない、ほぼ書類や手伝いしか出来ない非戦闘員。戦えないふりは暇だが、これでいいのだ。
1ヶ月で虚が2体しか見付かってないのは問題だと思うが。

それにしてもだ、こちらは書類も十一番隊まで山になる事はないし手伝いもそんな難しくない。最高かよ。休暇だ休暇。これで虚が一気に出て来てくれたら尚良し。


「名前ちゃん、お疲れ。ココア飲むか?」
『いえ、これから船長のとこに点滴持っていくので』
「やー名前ちゃんが乗ってもう一月か?早いな。何か困ってる事とかなーい?」
『いえ特に』
「サッチ、お前仕込みがあるだろぃ。サボンじゃねえ」
「いいじゃねーか!少しくらい口説いたって!!!」
『今の口説いてたんです?ちょっと良くわからない』
「これから口説こうとしてたの!」
「これから口説くって言ってたらもうそれ失敗だろぃ」
「うるせーパイナップル!」
「んだとフランスパン!!!」


放っとこ。一角ハゲとやちるさんの言い合いみたいなもん
だ。
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