リボーン 隅っこ

□1章―雪と琥珀色
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がちゃと音をたててドアが開く

出てきた琥珀色の瞳の少年は、一瞬ぱちくりと目を瞬かせて


「えっと…どちら様?」


セツはその言葉を待ってましたと言わんばかりに口を開いた



「マフィア関係者です
貴方を殺すつもりはありません、泊めてください
つか泊めろ」


淡々と捲し立てる

はてさて、ボンゴレ十代目ならどんな反応をするのかと、内心ほくそ笑んでいる事を目の前の彼は知らない



一拍分の沈黙を置いて



「えぇぇぇ!!?何この子ぉぉぉ!!マフィア関係者!?

え、えっと…あ、あぁぁぁぁ……………リボーン!!」



「……うわぁ」


少年の叫び声に、呆れた様な、複数の感情が入り交じった声をセツはあげた


……………て、ん?

何やら少年の背後から、
黒くて小さくて速いものが空中を飛んで…



げしっ!!!


「いたっ!!」

「うるせぇぞ、ダメツナが」



(…ああ、リボーンか)


背後の階段から、少年に飛び蹴りをしたのだ、リボーンが

少年は前につんのめって、後頭部を押さえながらリボーンに怒鳴る


「蹴る事ないだろ!?」


「お前、何者だ?」


少年の言葉を無視して、自分に話し掛けてくるリボーン



心なしか、面白いものを見る目で見られている気がするが、
ひとまず気にせずに口を開く



「ただの殺し屋です

というかマフィアあんまり関係無いんですよ

泊まる所が無いんです、泊めてください


………………………………つか泊めろ」



(マジでヤバイんだ。泊めてくれよ、マジで)


読心術やってくれないかな、とちゃっかり心の中でアピール


黒い赤ん坊の前で少年は慌てているが、赤ん坊はニヒルな笑みを浮かべた



「お前、面白ぇな。…いいぞ。泊まってけ」


「えぇ!!?」


少年はまた叫び声をあげるが、リボーンは何処吹く風といった様子だ


セツは心の中でガッツポーズをしつつも、お邪魔しますと言い沢田家に入った





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