王子と王女と婚姻話
□第二話
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「…私は…おじい様にいつまでもお見合いを断わってもらっている事に申し訳ないと思っていましたので…
こうして断るだけの理由が出来れば十分だと…。」
ミシェルが俯きがちに言うと、ルシアは「あっそ」とどうでも良さそうに言った。
(…人に聞いておいてその態度は無いでしょう…!?)
「俺は嫌だね、こんな見合い。」
「…は?」
そっぽを向きながら言う態度が癇に障った。
「…そういう言い方、ないんじゃないですか?」
込み上げてくる怒りを抑えて言う。
「…そりゃ、いつも断ってくれる事には感謝するけどさ。
だからって見合いなんかしなくて良いだろ。いままで大丈夫だったんだから…」
何かが切れる音がした。
ミシェルは勢いよく立ちあがりルシアを睨みつけ
「ふざけんじゃないわ!!!」
怒鳴り散らした。
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