王子と王女と婚姻話

□第三話
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視線の先を見ると、シンプルだが綺麗な装飾が施されたドレスを着た少女が茫然と立っていた。

長い栗色の髪を赤い髪留めで留めている。
髪より少しだけ暗い色をした大きな瞳が、驚いたように見開かれている。

素朴で大人しそうな印象を受けた。



(…こいつが俺の許婚…?)



祖父ちゃんが見られている事に気付きミシェルと言う少女とそのじいさんをソファに座るように促した。

その結果、予想はしていたが俺とミシェルが向かいの席、俺たちの隣に祖父ちゃん達が座る。

ソファに座った瞬間祖父ちゃん達はそっちだけで話出してしまった。


(見合いは勝手にやれってか!?)


そっちがいきなり決めた事なんだから責任もってやってほしい。

ふとミシェルの方を見ると困ったように俯いていた。
よく見ると瞳が潤んでいるように見えてこっちが焦った。


そんな様子を見て、ここにきてからずっと思っていた事を聞いてみた。


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