王子と王女と婚姻話
□第五話
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「…何でここにいるわけ?」
「え…あ、えっと……
お母様の言いつけです。」
とりあえず素直に答えておく。
何か回りくどい言い方したら怒られそうなんだもの…。
「ルシア殿下は、どうなさったのですか?」
極まり文句を言うと「散歩。」なんて答えが返って来た。
(…なんか、機嫌悪い?)
何となくだけど返事がそっけない。
もしかして、この間怒鳴ったことをまだ許してもらえていないのではないか。そうだとしたら直ぐにでも謝らなければ、いや、誤ってどうにかなるものなのか。ミシェルはすっかり考え込んでしまった。
「あのさ…。」
「?!な、何です?ルシア殿下?」
「それだよ、それ。」と指をさす。
人に向かって指さしちゃだめでしょ、もう。
「それ?」
「ルシア”殿下”ってやつ。
まあ、お前王女みたいだから抵抗あるかもしれないけどさ…
ルシアで良いよ。」
「そっちの方が言われ慣れてるし…。」
すこし恥ずかしそうにミシェルから視線を外す。
(なんだ、そんなことで…。)
機嫌が悪かったのかな。
「はい、ではそう呼ばせてもらいます。
私の事もちゃんとミシェルと呼んで下さいね。ルシア。」
ちょっと照れくさいけれど、何だか友達ができたみたいで嬉しかった。
仮の許婚でも、友達になってもらえたら嬉しいな。
To be continued
あとがき
ちょっと仲良くさせていきます。
まずはお友達から、なんて(笑)
もうちょっとしたらゲームの話入れていきます!
追記:祖国の名前を作ったので、入れ直しておきました。
(2014/6/8 再編)