王子と王女と婚姻話

□第十二話
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__こんなに笑う事が出来たのは久しぶり__

ルシアがいなくなってからシャルロッテもあまり笑えなくなって、ミシェルも心から笑えなくなってしまった。

だからこそルシア達が無事だと知った時には心から嬉しく思った。
また顔を見る事が出来る。話が出来る。それがどれほど幸せな事なのかちゃんと気付いた。


「いつまで笑ってんだよ!」


そう言うルシアの声は全然怒っているようなものではなくてとても優しい声だった。


「ふふっあはは!ご、ごめんねルシア…。」

「ったく…


…ありがとな。」


ルシアが柔らかな笑顔を浮かべ、自分も答えるように微笑んだ。




「ここまでで良いですよ。」


国境近くにいたためそこで別れる事にする。


「そっか。気を付けて帰れよ。」

「ルシアも。途中でアヒルになって売られないように気を付けて下さいね。」


「うるせー。」と少し恥ずかしそうに言うルシアに「じゃあね。」と背を向けて歩き出す。

途中でぴたりと立ち止まり振り返る。


「……ルシア、気を付けて…。嫌な予感がするの…。」

「…少なくとも俺は無茶なんかしねーよ。そんなタイプでもないし。」

「…ふふっ…そうですね。

じゃあ、たまに会いに来ますね。ティアナに。」

「…じゃーな!!」


ぷいっと拗ねたように背を向けて歩き出すルシア。


「またね、ルシア。」


ルシアが背を向けたまま手を振るのを見てから自分も帰路についた。



To be continued

あとがき

だいぶ仲良くなってきてると思います。

夢主さんの口調がちょっと安定しませんね。
ルシアと話している時微妙に敬語が入っちゃいます。
敬語話すのが癖なんだと思います。私はそう思います。

さて、ここから先の戦争の話はカットします。
ちなみにここではマティアスルートで行きます。

ここまで読んで下さりありがとうございました。
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