ぬらりひょんの孫長編U
□#2 与えられた屈辱
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羽「佳澄!!」
『!』
ぎゅうッ・・
『わ、ちょ・・?!』
羽「懐かしい・・・懐かしいのぅ・・!わが子の香り・・・。
もうわらわは、主を手放さぬぞ・・・佳澄・・・!」
『母さん・・苦しい・・』
羽「何をいう!ああ、佳澄・・・もっと顔をよく見せておくれ」
『・・・ひさしぶり・・・母さん・・・』
羽「長らく封じれて、髪が伸びたのぅ・・」
『うん・・』
塵「羽衣狐様・・・そろそろ・・・」
羽「そうじゃな・・。さて、外に出たばかりで済まないのぅ佳澄。わらわのために・・共に来てくれぬかの・・?」
『?・・・兄さん、まだ・・・なの?』
羽「ああ・・。
じゃが、そなたが力を貸してくれるのならば・・・この先の道・・・
通るのは容易かろう・・」
『・・。アタシがふたたび、こうして母さんの顔をみれたのは母さんのおかげ・・
母さんの頼みなら・・アタシは母さんに従うよ。
生き胆集めだって、なんだってする』
羽「佳澄・・・・」
『アタシも連れてって、母さん』
羽「よしよし、わらわの愛しい子・・・。
みなの者!こうして、佳澄も再びわらわと行動を共にする!もはや、この羽衣狐の前に敵はおらぬ!!!
さあ、わらわに従いし純然たる僕(しもべ)たちよ!!
共に行こう・・!!」
おおおおおおおお!!!
羽衣狐ひきいる百鬼夜行。
妖たちは羽衣狐のもと、歩を進めるのであった。