ぬらりひょんの孫長編U

□#5 ずっと想ってきた。
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『ねー・・・いつまで歩けばいーのー?』

茨「・・・」

『ねえってばー』

茨「うるせェな。黙って歩きやがれ。ガキじゃねーんだぞ」

『・・・・』

茨「・・・・」

『・・・・』

茨「・・・・・?」


急に静かになった。


ふいに、後ろに振り返る。






茨「・・!」

『はァ・・・はぅ・・・・・』





荒い呼吸で、佳澄が胸を押さえてうずまっていた。


茨「オイどうした・・!」

『そ・・れが・・・・!・・・っ・・・。急に・・・苦し・・・』

茨「チッ。中身は全く成長してねぇのかよ!」

『うる、せ・・・』



茨木童子はスッと佳澄を抱えて、フラフラと消えていった。















羽「佳澄〜〜〜!!一体どうしたというのだ!茨木童子ぶっ殺すぞ貴様ァァ!!」

と、池の中で娘を心配しつつ茨木童子に怒鳴る羽衣狐。

茨「俺のせいじゃねぇよ」

し「責任のがれか?見苦しいぞ貴様」

茨「んだと?」

『止めなって。母さん、ホント童子のせいじゃないし、ここまでわざわざ帰ってくれたの童子だから・・
そんな責めないでやってよ』

羽「・・・主が良いのなら・・よいが・・・」

『ごめんね』

茨「それよかお前・・・何だありゃぁ。病もちなんて聞いてねえぞ」

『あ、病とかじゃなくって。
ほら、アタシ、いままで何年も封印されてたからさ。久しぶりに外出てきて、妖気にあてられただけよ』

茨「そんなんじゃ、すぐくたばっちまいそうだな、佳澄ちゃんよ」

『なんだとコラァ!』

茨「やんのか死にかけ小娘」

『封印されてただけで年齢差はアンタと変わらんでしょうがァ!』

茨「すぐキレるとこがガキだっつってんだよ」

『アンタにだけは言われたくない!』



狂・し・鬼「ホント仲良いなお前ら。」
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