ぬらりひょんの孫長編U

□#7 知られざる存在
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鬼「あのお方はおっしゃった。

この世に相応しいのは、人と妖、光と闇の共生ではなく、闇が光の上にたつ秩序ある世界だと」


鬼童丸は、奴良リクオを前に語る。

あの、業火を思い出しながら。




そして、妖であるなら、真の闇の主“鵺”の誕生を共に、と促した。



リ「なるほど・・闇が光の上にたつ。確かに面白そうな話じゃねえか。
俺も妖怪だ、血がうずく・・」



氷「リクオ様?!」


その言葉に、百鬼がざわつく。



鬼「ほう。ならば何故従わぬ」



リ「簡単さ。妖怪は悪、確かにそうだ。
人間相手に悪行三昧。・・人から恐れられる存在。


だがな、それでもお前ェらとは違うんだ」







『へ〜え、どう違うのカナ?』





リ「???!」


突然、頭上に降ってきた声。



ヒヤリ・・・


首筋に、そんな感覚が奔り、ガキィン!!と金属音が響いた。


『アハハハ!!よく防いだ。
4分の1っつってもただの出来損ないではないみたいだね?』


ふわり、と目の前に降り立つ。

肩でカチャカチャと刀を打って、ニヤリと微笑む女。



鬼「佳澄様!」




『ごめん鬼童丸、やっぱヒマだったし来ちゃった。
童子はなんか・・はぐれちゃったケド』



リ「何モンだ・・お前・・」






『あは、教えてほしい?



アタシは、羽衣狐の“娘”、佳澄。
よろしくね、クソ忌々しい一族の孫



リ「な・・?!」

黒「娘・・??!」

首「どういう事だ・・?!」



『さってぇどーいう事でしょうか?』


リ「まさか、アンタが鵺なわけねぇ、よな?」


『ええー?違う違うwあはははアンタ面白い事言うねw!
鵺は、アタシの兄よ。
アタシは兄さんと違って誰も知らない内にこの世に生まれた子なの。


最も、最近まで封印されてたから、アンタの親父がアタシを知るわけないんだけどね』




と、ブワァっと、あたり一面、真っ白に染まった。




―――――――羅生門。





『アタシ、あんま刀使わないんだよね。素手とかがメインだから――――さぁッ!!!!』

ドウッ!!!


「うァあっ・・?!」
「わあァっ!!!」


地面が一瞬にして崩壊。

これが黒狐の第一の力だ。


『鬼童丸、アタシの事は気にしないで、自由にやんな。
アタシの身よか兄さんの方が優先だし』


鬼「・・承知」




第一の能力は、この怪力。



第二の能力は―――





―――3尾の、氷結







毛「!氷だって・・??!」

氷「毛倡妓下がって!!」


ヒュォォォォオオオオ!!!!


『(ふぅん、雪女か。これじゃ拉致があかないね)』


――――2尾の豪炎。



尾が2本になり、佳澄は膨大な炎の力を吐き出した。



氷「えッ?!うあああッ!!!!」



属性の変化に対応できなかった氷麗は、直撃こそ避けたものの、大ダメージを負った。




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