ぬらりひょんの孫長編U
□#6 侵入者
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羽「おお・・よしよし、妾のやや子や・・。
今このおじじを殺すでな・・その後に、食事にしような・・」
ニヤリ、とぬらりひょんへ冷たい笑みをおくった。
ぬらりひょんは、ゆらゆらと姿を消し、木の影に身をひそめ、様子をうかがった。
ぬ「(・・なんじゃ・・この異様な畏れは・・!!)これだけは分かる・・・。これは産ませてはまずい・・・」
茨「・・」
バチャッ・・!!!!
鮮血が飛び散った。
ぬ「ぐおッ・・・!!?」
斬られた勢いで後ろの木へ激突した。
―――しまった・・・・。
あの畏れに気をとられて気付かったのか・・。
茨「信じらんねぇ・・・」
一度言葉をきって、血液がしたたる刀を一舐めし、またクソ虫が出やがった、とはき捨てた。
『一体、アンタはどこまであたし等の邪魔をすれば気が済むっての?』
茨木童子の後ろからひょっこり現れた佳澄。
ぬ「・・・!嬢ちゃんは・・400年前城にいた・・・!」
『覚えていただいて光栄・・・なわけねーだろ。
アタシ、封印されてたから400年前以降のことはよく知らないけど・・・なーんかアンタんとこの息子のー・・鯉伴だっけぇ?
色々やってくれたらしいねぇ。
ほんっと、三世代わたって憎たらしい』
ぬ「ほー・・嬢ちゃん、封印されとったのかい」
『まァね。今回は邪魔はさせない。相手がアンタでも孫でも同じ事。
お前の孫は仲間もろともぶっ殺す。陰陽師・・破軍つかいの小娘もね』
ぬ「さて・・そう上手くいくかの?」
『いくさ。こっちの準備は整ってる。老いぼれ一人・・ガキ一人殺すくらい簡単でしょ?』
ドドドドドドド!!!
と、おおきな地響きとともに、怪物が来た。
が「羽ぁ衣狐様ァァ!!曲者はどこですかァァァァ!!!」
がしゃどくろ。
保健室によくある骸骨・・人体模型をそのまま大きくしたような奴だ。
が、でかい図体が仇となり、あっさり、助けに来た鴉天狗に出し抜かれた。
鬼「ッ!どけ!!」
狂「邪魔しないでよがしゃどくろ!」
茨「ちっ・・・逃がしたか・・」
『まぁいいよ。どっちにしろあいつ等は消すんだから。
鬼童丸、奴良リクオの始末、頼んでもいいかな?』
鬼「承知・・」
鬼童丸はすぐに動いた。
『あーとは・・狂骨ちゃんはいままでどおりここの守護ね』
狂「はいっ」