僕の世界が変わるまで。
□ちゃいるど きる
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「銀さん・・・」
また原因は貴方でしょうと新八は
少し棘のある視線を向けた。
しかし今回ばかりは何も心当たりはない。
銀時からすれば桂がイキナリ乗り込んできて
突然キレたにすぎなかった。
「俺ァ何もやってねーよ」
はぁーあ と長いため息を吐いた。
「そういえば××村がどうとか言ってたな」
「××村?それが喧嘩とどう関係あるんですか?」
「さぁ・・・それが分かったら苦労しねーんだけど」
俺達の過去が公になる?
だがしかし、俺はつい今しがた××村の話を知ったのだ。
実在しているのかすら怪しい村が一体何故・・・
銀時は不思議でならなかった。
「××村の真犯人は・・・」
ぽつり と呟いた言葉。脳裏に過った犯人。
しかしすぐに いやまさかと笑いとばした。
そんなバカなことがあったんじゃたまらない。
あんなものはただの噂。
今世間を騒がせるただの有名な都市伝説にすぎないのだから・・・。
「××村の犯人はまだ分かってねーんだよな」
「えぇ 多分。僕が知ってる話には犯人なんて出てきてませんね」
「でも犯人は銀ちゃんの言うように
子供達っていう人達は多いアルよ」
「・・・・・・・・」
よし。
銀時は立ち上がり企みを含んだ笑みで
従業員を見下ろした。
「お前ら 今日から××村について
徹底的に調べ上げるぞ」
二人は一時の間を置き
「はあ!?」と叫んだ。
この社長は全く何をまた言い出すんだと
半分呆れていたのかもしれない。
しかし それはそれで楽しそうだ。
「真犯人をつき止めることが主な目的とする!」
「あいあいさー!」
「でもどうしたんですか?急に」
「いや 単なる暇つぶしさ。
ヅラのこともなんだか気になるし」
それ以前に ちょっとしたこの不安を
早くに取り除きたかった。
桂があんな風に怒鳴ることは珍しい。
きっと××村に何か原因があるのだろう。
だが自分達の過去に繋がる要素が全くと言っていいほどないのだ。
「そういう事なら・・・」
新八は銀時と桂を早く仲直りさせてあげようと
腰を上げた。
調べていけばきっと何か掴めるだろう。
桂が伝えたかったことが分かるかもしれない。
この時はまだ知らない。
銀時が過去にとんでもない過ちを犯してしまっていた事を。
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