僕の世界が変わるまで。

□ちゃいるど きる
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お伽噺は好きなんだ。
だってその先にある未来は
絶対にハッピーエンドなのだから。


だからきっと俺達の未来も
・・・いや・・・絶対に・・・







「銀時・・・・大丈夫なのか・・・?」

「大丈夫だろ」

「怖い・・・・・・」

「大丈夫だって」

「だって力じゃ敵わない・・・
先生だって連れてかれちゃったじゃない!」

「なんだよ!!俺のせいだっていうのかよッ!!お前らだって何も出来なかったくせに!」

「誰もそんなこと言ってないだろ!!!」



大人達は悪モノだ。
先生はこの大人たちに連れていかれたのだ。



・・・・と云うのはもちろん嘘。
俺が勝手に作り上げたただの被害妄想。


「・・・・俺達が力を合わせれば
・・・・大人たちだって簡単に倒せるよ・・・
なんなら殺したって・・・・!!!」

「殺すって・・・・・そんなこと出来るわけないだろ!!?何考えてんだよ!!!」

「先生に酷いことしてんだぞ・・・・
そんな奴ら、死んだって構わない!!!
だって俺は先生には返しきれない恩がある!!」



ははっ・・・・
ぎゃははははははははははっ


笑いそうになるのを何とか堪えらが
もしかしたら口が歪んでいたかもしれない。


「銀時・・・・・」


ほら落ちた。
単純。
馬鹿で単純で純粋で・・・


綺麗だなぁ・・・・・・・・・・・・・・・



「今からこの村に来る大人たちはみんな
俺達を殺すつもりだ!」


そう言えばざわつき始める。
ついには泣きだしてしまう子もいた。


「でも大丈夫だ・・・俺達が知恵出し合えば
馬鹿な大人共は簡単に屍になってくれっから」


「お前・・・こんなことして・・・
松陽先生に会わす顔がなくなるぞ・・・」

そう言ったのは高杉だった。
先生を連れて行った奴らは許せない。
・・・が、犯罪を犯すなんてことも許せない。
あぁ、そういう奴だよ 高杉晋助って男は。


「ピュアッピュアだな 相変わらず・・・」

なんだと なんて怒る姿さえ純粋な子供そのものだ。


「鬼になれ 高杉」




よく考えなくても今俺がやろうとしていることは めちゃくちゃだ。
だけど皆は恐怖で信じ切っている。
これほど使える馬鹿はそうはいない。


「なぁに大丈夫 俺の言う通りに動けばお前らは絶対に死なないから」






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