僕の世界が変わるまで。

□ちゃいるど きる
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誰から漏れているんだろうか。
そもそもこの噂を流した人物を
真っ先に消さなければ完全に
あの真実を隠し通すことなんてできない。

土方をもし殺したとしても
真選組は全滅させるべきなんだろうし、
もしかしたらここにいる全ての人達を
俺は消していかなければならないのか・・・。

そんなことはきっとあってはならない。
だけど、もし
もしあの二人にバレたりしたら・・・・
もし、俺の知らないところで誰かがしゃべったりしたら・・・・。


「土方君」


そんなことになったら。
俺は、きっと・・・・
あの二人に殺される。


「ちょっといいかな」


それだけは嫌だ。



「大事な話があるんだ」



あの二人に殺されるくらいなら
俺は、全く知らない誰かに・・・
酷い死に方だって構わない。




「頼む!黙っててくれるだけでいいんだ」

「・・・お前は、あの都市伝説の何を知っている?」

「大したことは知らない・・・
ただ、この噂が広がると・・・・・
死人が出ることになるかもしれねぇ・・・・
もう関わるな・・・・黙ってるだけで人救えんだったら」

「万事屋、これは事件なんだ
大人達が大量に消えたらしい、
もしかしたら消えたんじゃなくて殺されたんだったら今も尚、その犯人が生きていたら」



この都市伝説がもし本当にあった話だったら
もし、この噂を聞いてその犯人が不安感から
再び暴走をしたら・・・・


「それだけは絶対にあってはならない、
だからテメーが知ってること
全部話してくれないか」


「何で黙ってるだけの事ができねーんだよ!!!」


「お前こそ何を隠してる、
まさかこの事件に白夜叉が関わってるなんてことねーだろうな、だからお前は黙ってるなんてことねーよな」



黙ったままの銀時に、土方は図星かと呟いたがそれを否定するように銀時は頭を横に振った。


「もしも・・・・土方の言った様に
大人達が・・・その・・・・
消えたんじゃなくて、・・・・・
こ・・・・殺されたんだったら・・・・・」


ダラッと嫌な汗が流れた。



「もしも・・・・その大人達を
殺したのが・・・・まだ餓鬼だったら・・・
土方はその餓鬼をどうする・・・・?」


「・・・・・そんなことが・・・」



あってたまるか、と云うより有り得ない。
子供が大量に、しかも大人達を殺した。
そんな事が出来るのは本物の鬼でしか無理だ。


「あるわけがない」


「もしもの話だよ」


「一体いくつの餓鬼だよ」


目を他所へ逸らせば
土方もそれを追って横に目をやる。
そこにはまだ十くらいの子供が
寺子屋から出て来る姿があった。


「・・・・おい、まさか」

「有り得ない話じゃねーだろ
お前はアレくらいの時
何してたか言えんのかよ・・・・
胸張れるような元気で無邪気な餓鬼だったのか?テメーも」


「・・・・・・・・・・・」







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