小説

□地球温暖化ァアア!!
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「銀さん、醤油と卵買い忘れちゃって
悪いんですけど買って来てもらえませんか?」

「えー、だって外暑いじゃん
お前が行って来いよ新八」

「給料も払ってもらってないんですからね僕
出るとこ出てもいいんですよ」

「だめ、銀さん夏場は死んじゃうから。
こんな日に外に出すとか殺す気?」

「じゃあ昼は抜きでいいんですね」

「あー、いーよ」


今日の気温は40度
ここ一番の暑さだった。
誰だってこんな日に外になんか出たくない。
しかし、健全な者はこんな日でも出勤しに外へ
出て行っているのだ。
彼はこの夏 ほとんど外に出ていない。
たった10分の所にあるスーパーまで
どうしてその腰を上げてくれないのか。


「いーやーアールーーーーー!!!!
いやアルいやアルお腹空いたネ!!!
銀ちゃん買ってきてよ!!!!
冷やし中華には卵がないと絶対ダメアル!!
買って来て買って来て買って来てえええええ」

「そんなに卵が必要ならお前が行け
俺はノリだけでいーい」

「育ち盛りの子供の願いを1つでも聞こうとしないとはどういうことアル!!??
給料もくれない、働かない、とんだマダオアル
買って来るまで家になんか入れてやんないからな!!!」

「ぅおッ!!!」


摘まみだされ扉が勢いよく閉まった。
鍵をかける音までしっかり聞こえたもので
仕方ないと階段を下りていく。
手っ取り早くスクーターで向かおうと考えたが
燃料切れだったことを思い出す。

諦めてここは潔く歩いて向かわねばならないことになった。
しかし外の気温は40度
もう意識は朦朧としてくる始末。

「暑い・・・暑ぃいいい〜〜〜」

こう言う時は暑いって言うと余計暑くなる
・・・と言うことらしいので

「寒いぃい寒いぃいいい寒いいいいい
暑いいいいいいいいいい〜〜〜〜」


無理無理無理、暑過ぎるぅう
寒い!?ホワイ!!???
バカじゃねーの!寒いって言った方がバカだよ
ふらつきを覚えてしまった足はやっと
スーパーまで着いた。
クーラーで散々冷えてから帰ろうと思ったが
なんだか客が異常に少ない。
入って気付いたがクーラーが何らかの炎症を起こし全く効いていないのだ。

「殺す気かあああああああ!!!!!
ふざけんじゃねーよ!!!
何のために俺は此処まで足を運んだと思ってんだ!!!なぁ!!?」

「いや、知らないよ」

「卵と醤油買う為だコノヤロー!!!!」




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