短編小説
□二人の適温
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「今日は誰とぷよ勝負しようかな〜♪」
ある日のこと。
アミティは今日も元気良くラクティ街道を歩いていた。
「あれ?しげみからりんごとまぐろくんの声がするな。えへへ…盗み聞きしちゃおっと」
「ねえまぐろくん。久々にとっておきのアレ、見せてよ」
「アレ?…ああ、アレね★」
((アレって…何の話してるんだろう…?))
「ほら、ここで思い切ってガバッと見せてみてよ!」
「ここで?恥ずかしいよ★」
((ガバッと?恥ずかしい?えっ…!))
「誰も見ちゃいないよ、ね、見せてよ〜」
「仕方ないなあ、ちょっとだけだよ★」
((…この展開…もしや…!?))
「…うん、やっぱりこれだね。私まぐろくんのそれ好きだよ」
「そう★それならよかった」
とうとう我慢できなくなったアミティは、さっきまで身を隠していた草から出て、二人を全力で止めた。
「ちょーっと待ったー!」
「やや、その声はアミティ。どうしたの?」
「あの、その、えっと…だから……」
「なんだい★」
「りんごが…アレを見るとか…。アレって何!?」
「素顔です」
「………え?」
「アレと言ったら素顔。それ以外に何かあるの?」
「…」
「キミは何を興奮してたのかな★」
「いや、な、何でもない!」
「そっか、じゃあ出会ったついでにぷよ勝負しようよ」
「あ、うん、もちろん。いっくよー」