短編小説


□聖なる夜に
1ページ/5ページ

 
 

「キーエーエエエエエ!!!」



彼女、フェーリは今日も朝から日課のようにおまじないを行う。もちろん恋のおまじないだ。



「ふう、今日も冷えるわね…」



おまじないが成功すると、フェーリは持っていたダウンジングのロッドをコートのポケットにしまい込み、手を擦り合わせた。

彼女が手と手の間に吐く息は白い煙となって上に昇っていく。季節は冬、クリスマスイヴ。



「さて、アタシはレムレス先輩のためにケーキでも焼くとするわ…」



それからフェーリは一度家に入り、材料を買うお金を持って家を出た。



「どんなケーキを作ろうかしら」



フェーリは果物や装飾品を目の前にし、買い物カゴを腕にぶら下げながら考え込んだ。



「あ、フェーリだ!」



しばらく考え込んでいると、アミティがフェーリに声をかけた。アミティの後ろにはラフィーナやリデルも居た。



「フェーリも何か作るの?」


「ええ、ケーキを作ろうと思っているわ」


「それじゃあ、あたし達と一緒にケーキ作りしようよ!」


「きっとみんなで作った方が楽しいですよ」


「そうですわね、とても良い案ですわ」


「…たまには良いかもしれないわね。アタシも一緒に作るわ」


「じゃあ、あたしの家にレッツゴー♪」



そして四人はアミティへの家へと向かった。



次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ