短編小説


□少女崩壊組曲
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それはアミティがアルルと話していた時の事…。


「ねぇ、アミティは好きな人とか居るの?」


「す、すす好きな人おおおおお!!?」


「そんなに驚くことないのに…」


「ご…ごめん」


「あ、まさか図星?」


「!? もうアルルったらやめてよー!」


「あははー。アミティの反応が面白いんだもん」


「うー…」


二人は好きな人の話をして盛り上がっていた。


「で、アミティの本命はシグ? クルーク? もしくはレムレス?」


「ななな何言ってるのアルル! あたしそんなに遊んでるように見える!?」


「まぁ皆とフレンドリーだしね」


「なんか複雑だなぁ」


「ま、今度教えてよ。ボクはこれから用事があるからさ」


「へ〜え。アルルはシェゾとデートか〜」


「違う! シェゾはそんなんじゃないってばー」


「ふぅん…」


そして二人は手を振り合いながら別れた。


((好きな人か…))


アミティはボヤボヤと考えながら、特に何処かに行くわけでもなく一人でとぼとぼ歩いた。


「あれー? アミティ?」


「ん?」


突然誰かに呼び止められたアミティは、足を止めて振り向いた。


「あ…シグ!」


「こんな所で何してるのー」


「へっ?」


気がつけばアミティはナーエの森の前まで来ていた。


「シグこそ、何してたの?」


「虫取り」


「へぇ、シグらしいね」


「アミティもやる?」


「え、あたしは虫とか苦手だし…」


「行こうよ」


「えー…」


シグに連れられ、アミティは渋々ナーエの森に入った。

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