右脳の見る白昼夢

□番外。
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反逆。無印前。幼少期の会話。以前の世界では・・・。



「以前の世界では何をしていたんだ?」
「この世界の前は王の公主として800年王に仕えていた」
「800年!!?」
「あの世界はかなり特殊なとこで、王とその臣下は年をとらない。だから一人の王がずっと国を治める」
「それでは国が腐敗しないか?」
「あの世界の王は血の系譜ではない。あの世界には確かな理が存在していた。まず、天がある。その天の意思を受け取る存在として麒麟という神獣がいる」
「麒麟・・・」
「麒麟は12ある国に1頭ずついて、それぞれの国の王に仕える。麒麟は天意の生き物。麒麟は天意によって王になる人を自分の国の民から選ぶ」
「麒麟がいなければ?」
「麒麟は必ずいる。でも王を選ぶ前に亡くなったり、王に仕えているときに亡くなった場合、次の麒麟が生まれ成長するのを待たなければならない」
「では国の運営はどうなる?官吏だけで政治を行うと?ならば王など必要ないんじゃないか?」
「王は必ず居ないといけない。王が居ない国は荒れる。これは政治的腐敗を意味しているのではなく、天変地異をさす。あの世界には妖魔がいる。王がいなくなるとその国には妖魔が出没するようになり民が襲われる。そして天災にも見舞われる。そんな土地に民はいられない。民は国から逃げ出すしかない。民さえいなくなってしまった国は荒廃していくしかない。だから在位が短い王が続く国は悲惨だった」
「なるほど。しかし、それなら他国が軍を派遣したらいいんじゃないか?」
「他国への軍の派遣はその国の王の許しや要請がない限りしてはいけない決まりがある」
「その決まりを破るとどうなる?」
「天命を失う。――そのむかし、遵帝という王がいた。彼は荒廃していた国を瞬く間に整え、その後も民のための政策を次々に打ち立てた。賢帝と呼ばれ、官吏の信厚く、民からも慕われていた。そんな彼は慈悲深く、隣の国の王が道を誤り、民が苦しめられているのを聞くと、すぐに救援しようと軍を派遣した。しかしその軍が国境を超えた瞬間白薙が遵帝の崩御を知らせた。すぐに軍を戻し、王宮に戻ると王はなんの前触れも無く亡くなっていた。そして麒麟も失道の病に侵され亡くなっていた。どういうことだと蓬山に行ってみると天勅には新たに掟が刻まれていた。このとき、気づいた。遵帝は天命を失ったのだと。以来、遵帝の話は故事として残され、のちの世はこれを教訓として固く準じている」
だから、他国との争いはない。他国から侵略されることもない。国の統治には王の器量のみが問われる。
「ルルーシュがあの世界に生まれていたら、きっと天命が下っただろうな」
そして、誰よりも長い治世を敷くことが出来ただろう。
「・・・僕が王なら君を宰相に任命するよ」
「・・・わたしでは宰相など務まらないぞ。国を預かる官がこんな見た目では格好がつかん。そんな部下でいいのか?」
「能力に見た目は関係ないよ」
「ふむ。まあ、すでに臣下ではあるが。」
「え?」
「わたしはすでにルルーシュに忠誠を誓った臣下だ。だから、ここがエリア11であろうとブリタニアであろうと関係ない」

「王と民があれば領土など無くともそこが国だ。――国とは人だから」


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すんません。
800年・・・希望的観測です。
でも全然イケると思う。
なんせ家族がいるから。
あと12国の資料いま手元にないからちょっと間違ったこと書いてしまってるかも。
楽しんで書いたけどいまいち自信ない。
間違ってたら記憶から消してしまってくれ。
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