右脳の見る白昼夢

□I F。
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『夢追い』10話で、介入してたのがこいつらだったら・・・。


「そのかわり、キミをくれないか」

「――…あ、」

クロロの手がカナタの手をとる。
団員たちもなぜかその空気に身動きできない。

クロロはカナタの手を引き、距離が縮まるとカナタの手をとったまま空いた手で、
カナタの頬に触れようとした。

しかし、クロロは咄嗟にその手を引っ込めた。
次の瞬間、クロロの手があった場所に閃く刃が振り下ろされた。

『!?』

鋭い輝きを放つ日本刀、その持ち手を辿ると袴姿の男がいた。
男がクロロに視線をやる。
その目には明らかな敵意が見られた。
一同が臨戦態勢になる中、そんな空気が読めてないような間延びした声が響く。

「スト〜ップ、ストップ。いきなりそれはないでしょうが、五エ門よ〜」
「・・・警戒するに決まっている。この男、気配が禍々しすぎる」
「それにしてもガキの前でいきなり抜くなよ、ビビるだろ」

続いて現れたのは赤いジャケットの男とボルサリーノの帽子に紺のスーツを着た男。

「ルパン!五エ門!次元!」
「ようカナタ」
「久々の登場だがいきなり何なんだこりゃ」
「貴様らは何も聞いてなかったのか!?だからあの石は早々に回収すべきだと言ったのだ!」
「落ちつけって」
「これが落ち着いてられるか!この男、変態だぞ!!」
「いやいや、何言っちゃってんのお前」

「何者だ」

それまでの会話を聞いてなかったかのようにクロロが問う。

「それはこちらの台詞。この子に何をしようとした」

返答次第では只では済まさん。

「団長」
「・・・わかってる」

(この男、)

ノブナガと同じ――居合いの達人だ。


「オイオイ・・・まさか店ん中でおっぱじめる気か?!」
「・・・俺にそのつもりが無くてもやる気だろう」

刹那。

先程の一閃とは比べようもない速さと威力の剣がクロロを襲う。

「オレはまだ何も言っていないんだが」

「沈黙が答えと判断した」

おとなしく刀の錆となれ!

そう言われて大人しくやられるタマではない男。というか妨害されっぱなしでイライラはピークに達していた。
クロロは懐に手を入れると愛用のナイフを取り出した。

いきなりはじまった決闘に呆れながら見守っていた外野だったが、それまで問題の渦中でありながら現状を把握できず茫然と成り行きを見守っていた少年の声にハッと振り返る。

「やめてーーっ!!」

お店壊れちゃうよー!!

気がつけば店の床や壁、家具に亀裂が走りテーブルや椅子にいたっては両断されている。
しかし、お互い同等の力を有しているのか拮抗状態でカナタの声を拾う余裕が無い。

狭い室内でなおも続く死闘。

しだいにカナタの悲しみの本流は物が壊れる事よりももっと大切なものを失いそうな恐怖を感じていた。

何故戦っているのか、何故誰も止めないのか、何故傷つけあうのか。

わからない。
やめてよ。
いやだよ。
いたい。
つらい。
かなしい。

だれか、

カナタが泣き叫びそうになった瞬間。

一気につまる間合い、しかしそれは激突することなく。
2人は得物ごと動きを封じられた。

「――双方、剣を収めよ」

2人を止めたのは朱色の頭巾を被り不思議な民族衣装を纏う男。

「・・アシタカ殿か」
「・・・今度は何だ」
「もう一度言う・・・双方、剣を収めよ」
「しかし、」
「そなたたちの目にはこの子が映らないのか」

アシタカの示した先には、今にも泣き出しそうな顔で立ち尽くすカナタの姿が。

「守るべきものをこれ以上泣かせるな」

それだけ言うとアシタカはカナタのもとにいく。

「アシ・・タカ・・・」
「よく堪えた・・・立派だったぞ」

わしわしと大きくて厚い手がカナタの頭を撫でる。
どうしてはじまったのかわからない喧嘩?からこんな気持ちになるなんて思わなかった。
だけど、いま俺の頭上にあるこの手が優しくて、力強くて、そして儚いことを知っている。
それを忘れてはいけないんだ。
堪えていた涙がぼたぼたと床に落ちるのを見ながらありがとうと何度もいった。



一方、2人の世界からはじかれた外野では。

「おい、どうしてくれるんだい五エ門よー」
「斬りたいもんだけ斬れるのが名刀じゃなかったっけかー」
「ム・・・修行が足りぬ」

「団長、どーすんのコレ」
「・・・」
「カナタ泣かせちまったしなー」
「あたしだったら2度と敷居を跨がせないね」
「「!!」」
「当然でしょ」

((カナタ!オレ / 拙者が悪かった!))
(ずびっ・・・もう喧嘩しない?)
(ああ)(約束する)
(じゃあ仲直りの握手!)

((・・・・))

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し、締まらん。
結局収穫なしエンド。
だめだ、混沌と化した。
オチさえ見失った。
説明すると、
カナタピンチ!
→ルパン一味参上。
→ゴエモンの「しっくすせんす」がくろろをロックオン。「斬鉄剣」を発動。
→くろろ。負けじと「ベンズナイフ」を発動。

→店半壊。カナタを救うべくアシタカヒコ。参上。


・・・というかゴエモン。兄弟子属性になっちまった。
るぱん。とじげん。にいたっては空気やし。そしてふじこ。がいない、と。
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