オレ的ラストランカー

□辺境の獅子
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世界人口のほとんど・・・・・

およそ10万人の戦士が、日々戦いにあけくれる世界。



砂漠の中に取り残された小さな集落、カンタレラ

ある儀式の夜、

ただ伝統を守り続けていくだけの生活に未来を見ることが出来ずにいた少年ジグ。

ある夜ジグはカンタレラを去ろうとしていた。

持ち物は一太刀の刀のみ。

遠ざかることの無い足音と共に進む。




カンタレラの入り口、いや今のジグにとっては出口となるその場所に見慣れた少年が立っていた。




「どこに行くんだジグ、帰る家を忘れたのか?」

その年頃の子供とは思えぬ大人びた声にはジグの歩みをさえぎる何かがあった。

「ファズ・・・・・」

目の前に立ちふさがる白銀の髪の少年の名はファズ、ジグの幼馴染であり、親友。

しかし今目の前にいるのは次期族長となる男の姿であった。

「ファズ・・・・そこをどいてくれ・・」




「本当にここから出ていくのか?なぜ・・・・だ・・」

おもむろに刀を取り出すファズにつられて、ジグも刀を握りしめる。




「ジグ!!俺と戦え!!」




鈍く風を叩く音が響く、




白銀の少年は片膝をつく、




「俺の勝ち・・・だ・・俺は!まだまだ上を行く!」

黒髪の少年の後姿を見つつ独り言のようにぼそりと「俺の方が強いじゃないか」と声に出したが、聞くものはいなかった

思えばこれが俺とジグを変えるきっかけになったのかもしれない。
あの時の俺は認めようとはしなかったが、
俺はたった一人の親友が自分の前から居なくなって寂しかった

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