妄想の塊:短編

□妄想会話Aのつづき
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「やっぱ本能なんだって」

「んー?何がー」

「だからなんでキスしたくなるかのー」

「まだ言ってんのにゃんにゃん(笑)」

「だってこの気持ちがなんでなのか知りたいじゃん!」

「あー、…ね」

「ねぇ、ちょっと聞いてんの!?てかケータイ置いてよ」

「ちょい待って。今いそがし」

「は。なにそれ」

「あと少しだからー」

「もういい。ほんといつも陽菜ばっかりたかみなの…」

「ハイ出来た〜!」

「なに?」

「前ににゃんにゃんが書けって言った小説だよ〜。ほら読んで読んで」

「えっ、あ、…うん。いや、っていうか今はその話じゃなーいー」

「ええ〜?」

「だから、…えーと、なんだっけ。あーもー、たかみなのせいでなんの話してたか忘れちゃったじゃん!」

「じゃあ思い出すまでの間、先に読んでよ。ほら」

「やだー」

「やだじゃねーわ。自分が読みたいって言ったんやろー(笑)」

「しらなーい」

「なんだよ、せっかく書いたのにさー。いいよもう…」

「たかみな、怒った…?」

「別に怒ってないよ、せつねーけど」

「………」

「………」

「…はい、見せて」

「なんやぁー、その手ー」

「ごめんね。まさか作ってくれてるなんて思ってなくて、ちょっとびっくりしちゃって」

「うぅー、恥ずかしかったんだからなー」

「だからごめんってば」

「んぅー。…はいどーぞ」

「ありがと、たかみな」

「ほんとにはずかし」

「わかったから。静かにー」

「ハイ…」

「………」

「………」

「………えっ、…なにこれ」

「……?」

「ちょっ、たかみな!なに船上歌手ミナミって!あんたじゃん!」

「へへっ。カッコいいっしょ」

「ばっ…!かっこ良くないし、誰がゴム海賊の話書けって言ったー?たかみながあたしをどう想ってて、どうしたいか知りたいって言ったよね!?」

「うん、だからもう少し読めばちゃんとにゃんにゃんも出てくるよおー」

「あ、そうなの?え、っでも、なんか期待してたのと違う。…現実味がない」

「空想だから海賊になって陽菜と色んな冒険したかったんだよぉ。んあー、言わせないでよ恥ずかしいっ」

「…そうやって可愛い方のたかみな出すのズルイ」

「ちょっ、にゃんにゃん?顔ちか…!」

「たかみなは知りたい?」

「ななななにを!?」

「あたしが、たかみなとどうしたいか」

「しっ、しし知りたい、…デス」

「だめー。…教えなーい」

「思わせぶり過ぎやろ〜!」

「陽菜が負けみたいになるから言わなーい」

「なんでぇー?もー」

「言わないだけだよ、みなみ」

「ふぇ?…んっ!」











「っ…。ふぁっ。ふ、不意打ち過ぎるわ…!」

「わかった?」

「ハイ…」




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